鹿島カラーより鮮明に。ザーゴ新監督の就任が正式決定「勝ち続け最後に優勝を」。ジーコSDも契約更新
天皇杯決勝、神戸に敗れて肩を落とす鹿島の内田篤人。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
新指揮官は1996年に柏でプレー。ジーコ「日本代表、海外に多くの選手を送り出すことも目標にしながら成長し続ける」。
鹿島アントラーズは1月2日、大岩剛監督の後任として、ザーゴ氏の新監督就任を発表した。あわせてジーコテクニカルディレクターとの契約更新も発表した。
本名(フルネーム)は、アントニオ・カルロス・ザーゴ(欧文 : ANTONIO CARLOS ZAGO)。登録名はザーゴ(ZAGO)。コーチングスタッフは、カルロス・エドゥアルド・パシェコ・ダ・シルバ氏、ギリェルメ・ アウグスト・デ・メロ・ロドリゲス氏、ウェリントン・ベルト・デ・オリヴェイラ氏の3人が決定。
ザーゴ新監督は1969年5月18日生まれ、ブラジル出身、50歳。
現役時代はサンパウロ、ASローマ、ベジクタシュJKなどでプレーし、ブラジル代表として37試合3ゴールを記録。また柏では1996年にプレーし、DFとして24試合・0得点と活躍した。指導者としては、SEパルメイラス、モジミリンEC、SCインテルナシオナルなどブラジルのクラブを率いてきた。昨季はブラガンチーノを指揮し、ブラジルセリエBからの昇格に導いた(同クラブはレッドブルグループに売却され、2020年からチーム名が「RBブラガンチーノ」に変更される)。
ザーゴ監督は次のようにコメントしている。
「日本へ戻ることができて嬉しいです。
Jリーグは競争力が非常に高く、アントラーズが築き上げている歴史は羨ましいぐらい、 常にタイトル争いをしています。
ホスピタリティから習慣、過去に住んだことがある自分にとって、素晴らしい国に帰ってきた感じがします。このようなクラブで仕事ができることはとても光栄で、特に自分のアイドルだったジーコには、子供の時に良く試合を見て、魅了された一人でもあります。
彼と仕事ができることは、特別なことです。僕のキャリアでは、非常に重要な挑戦となります。ブラジルのブラガンチーノを1部に昇格させ、忘れられないシーズンが終わりました。今度は鹿島で勝ち続け、シーズン終了後に優勝を手にできているよう、頑張ります」
一方、2020シーズンの契約を更新したジーコTDは次のようにコメントしている。
「アントラーズと継続して一緒に仕事ができることを、非常に嬉しく思います。
引き続き最大の努力をし、チームがタイトルを 獲得し続け、日本サッカーの模範となるよう頑張ります。
また、日本代表、海外に多くの選手を送り出すことも目標にしながら成長し続けることで、そういう目標を達成できれば、クラブとしてもっと発展できると思います。クラブが私に信頼を置いてくれることに感謝しています。
昨シーズン、クラブは良い成績を残し、リーグ3位でACLの出場権獲得、ACL準々決勝、ルヴァン カップ準決勝、天皇杯は決勝まで行きました。アントラーズは常にそういう状況を目指さないといけないクラブですので、 そのためのモチベーションをサポートしていきます」
ジーコTDとザーゴ監督の体制で、やや薄くなりつつあった「鹿島カラー」をここで一度鮮明にする意図と狙いが感じられる。果たしてその取り組みはいかに――。
鹿島は短いオフを挟んで、1月8日に新シーズンに向けて始動。1月28日のアジアチャンピオンズリーグ( ACL )プレーオフに臨む。
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[文:サカノワ編集グループ]