浦和が始動。補強について大槻毅監督が言及「例えばコップの水が半分入っているとして」
2020年の練習初日を終えて記者会見した浦和の大槻毅監督。(C)SAKANOWA
それぞれが責任を持って仕事をしていくなかで――。
浦和レッズの大槻毅監督が1月7日、初練習を終えたあとに記者会見を行い、2020シーズンに向けた抱負を語った。そのなかでこのオフの補強の動向についても言及した。
シーズン開始から初めて指揮を執ることになる大槻監督はまず、次のように語った。
「浦和レッズとして昨年までのことを踏まえ、大きなチャレンジをする年になります。初日を迎え、午前中は非常に天気が良く、午後は少し雨が降り、こうしたいろんな状況に立ち向かおうという、暗示のような天候になり、気が引き締まるような初日になりました。選手と力を合わせ、良い1年にしたいと思います」
また、クラブの新強化体制が掲げた「3年計画」について、大槻監督は次のように語った。
「1年目が僕の仕事。3年間のトータルの絵を描くのは土田さんであり、クラブの仕事。その1年目を任されたわけで、3年目へのつなぐことへの話も、もちろんしています。まずスタートした1年目での責任を持って、僕はやりたい。『今』のところに責任を持って取り組んでいきます」
今季これまでの新加入選手は、アルビレックス新潟のFWレオナルド、青森山田高校のMF武田英寿、さらに大分トリニータからレンタルバックされたMF伊藤涼太郎。この3人に止まっている。その補強動向について、指揮官は次のように語った。
「クラブと相談をして、同意してくれればそうなりますし、当然仕事ですからいろいろなことが起こり得ます。その補強に対して、それぞれの役割を担う役職の人たちがいて、それぞれが責任を持って仕事をしていくことが大事だと思います。僕は与えられた責任の中で、最終的に成績に対し、いろいろなものの責任を取るつもりでいます。スタートラインであり、ウインドウもまだ空いているところもありますから、最大限の努力をして、チーム力を上げる努力をクラブはクラブとしてやっていくと思います」
そのうえで、指揮官はコップの中の水を例えにして、次のように語った。
「ただ、いろんな見方があると思います。例えばコップに半分水が入っていて、それを『半分も入っている』『半分しか入っていない』という見方ができます。8分目まで入っていても、足りないという人もいるでしょう。そういった意味で、僕らがどういうふうな行動をしていくかが大切。僕自身はどういう姿勢でやるのか。今の戦力に対し全力を挙げて、チーム力を上げていくことに努めて仕事をしていきます」
昨季はアジアチャンピオンズリーグ( ACL )で準優勝と3度目のアジアの頂点まであと一歩と迫った。その一方、J2降格したジュビロ磐田、松本山雅FCとは勝点6差、J1参入プレーオフ圏16位の湘南ベルマーレとは勝点1差の14位でギリギリJ1残留を果たした。そうしたなか、クラブは3年計画での再建策を掲げ、その「一歩目」となる。
まずは、クラブとして一枚岩になれるのか――。浦和の2020年の戦いがスタートを切った。
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[取材・文:塚越始]