「高いステージに立つため価値を示す」荻原拓也が語った野心、浦和と共に突き抜けていけ!
新ユニフォームを身にまとった浦和の荻原拓也。写真:石橋俊治/(C)Toshiharu ISHIBASHI
ディナモ・ザグレブからレンタルバック、「クロアチアでの1年は濃かった。違う競技をしていたなと感じるほど」。
J1リーグ浦和レッズは1月7日、埼玉スタジアムで「2025シーズン新加入選手記者会見」を行い、新加入&レンタルバックされた10選手がそれぞれ抱負を語った。クロアチア1部GNKディナモ・ザグレブへの1年間の期限付き移籍を終えて復帰したDF荻原拓也(Takuya OGIWARA)は、「違った競技をしてきたなと感じるほど、戦いの要素が強かった」とその経験を振り返り、浦和での戦いに還元したいと語った。
クロアチアに渡った荻原は公式戦23試合・1ゴール・1アシストを記録。9月にはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)デビューとなったドイツ・ブンデスリーガ1部バイエルン・ミュンヘン戦で初ゴールを記録するなどCLでも3試合に出場した。浦和の育成組織出身者のCL初ゴールにもなり、そのあとはRBザルツブルク戦で同出身者初のスタメンでの勝利を収めている。
「クロアチアでの経験はこの会見の場で話すのが難しいぐらい濃い時間でした。一番は違った競技をしてきたなと感じました。抽象的ですが、戦いの要素が強かったです」
思えば荻原のサッカー人生は挑戦の連続だった。自らを厳しい環境に置いてきた。
浦和の下部組織出身の荻原は2018年にトップチームに昇格したのち、出場機会を求め、20年のシーズン途中から期限付き移籍したアルビレックス新潟では24試合に出場した。さらに21年に期限付き移籍した京都サンガF.C.では40試合に臨み、J1昇格の大きな力になり、翌22年には21試合とレギュラー級として活躍した。
浦和レッズに復帰した23年、マチェイ・スコルジャ監督の第一期政権では、リーグ28試合に出場し1得点をマーク。左サイドバックの定位置をつかんだ。ただクロアチアからオファーが届いたことで、安住することなく海外挑戦を決断した。
荻原は「もっと上でプレーしたい、高いステージで自分を表現したいと改めて思いました。そのプロセスのなかで、もう一回、浦和レッズで自分の価値を示せることに幸せを感じます。自分の全てをこのクラブに還元できるよう日々、練習から100パーセントでやっていきます」と意気込みを語った。
左サイドバックは大畑歩夢が移籍交渉中で、荻原にはレギュラーとしての活躍が待望される。
「今もずっと自分の目標のために前進していますし、成長過程なのでまだまだ成長し続けます。そのために今は浦和で、今立っている場所で、全力でやるだけです」
浦和で力を示して結果を残せれば、より大きなチャンスを掴める。その野心が伝わってくる。
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25歳の荻原はこれから選手として脂が最も乗る時期に差し掛かって行く。浦和とともに突き抜けて行く――俄然、期待は高まるばかりだ。
取材・文◎佐藤亮太
text by Ryota SATO