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【浦和】伊藤涼太郎が背番号「13」に込めた想い。鈴木啓太からの思い出されるエール

浦和に復帰した伊藤涼太郎。(C)SAKANOWA

水戸、大分への2年半のレンタルを経て「責任感を強く感じながら」。

 水戸ホーリーホックと大分トリニータへの期限付き移籍を経て浦和レッズに復帰したMF伊藤涼太郎が1月9日の新加入記者会見で、背番号「13」を選んだ理由を語るとともに、この2年半のレンタル期間で成長した姿を見せたいと意欲を示した。

「この2年半、レンタルで浦和から出ている間、何より試合経験を積ませてもらいました。そのなかでプレーの質や強度が間違いなくレベルアップしたと感じています。早く埼玉スタジアムのピッチに立って活躍したいと思っています」

 21歳の伊藤はそのように力強く語った。そして背番号13を選んだ理由について、次のように明かした。

「(水戸、大分では背番号『46』をつけてきたが、『13』を選んだ理由は?)これまで46でしたが、新しい自分を作っていきたい気持ちがありました。13番は過去に鈴木啓太さんがつけていた、浦和レッズにとって非常に重みのある番号。その背番号を自分がつけることで、責任感というものをより強く感じられると思い、選びました」

「(2015年に)練習参加していた時、啓太さんとはいろいろな話をさせていただきました。それに中学時代(セレッソ大阪U-15)で13番をつけていたこともありました」 

 2015年の夏に練習参加し、さらにシーズン終盤には高校選手権への出場を逃したこともあり浦和に早い段階から合流。限られた時間ではあったが、鈴木啓太とともに汗を流している。

 ちなみに同年にスパイクを脱いだ鈴木は引退記者会見の際、まだ17歳と”ヤンチャ”でありながら“和製クリスチアーノ・ロナウド”と将来を嘱望されていた伊藤にこんなメッセージを送っていた。

「(伊藤は)『遠慮せずにやります』と言っていたが、本当に遠慮せずにプレーしていました。独特のリズムがあって、レッズを代表する選手になっていってもらいたい。

 壁を乗り越えるだけの精神力を養い、熱い気持ちを持ってプレーしてもらいたいです」

 そんな二人が「浦和の13番」でつながることになった。

 伊藤は浦和でのプレーについて、「技術の高い選手が多いのでワンタッチパスを生かして崩していければ。相手を休ませないようなサッカーをしていきたいです。攻撃のところでボールをたくさん触ることで、メリハリを与えていきたいです」とイメージを膨らませる。

 攻撃的MF、さらにはボランチなど中盤のあらゆるポジションに対応し、縦に鋭く仕掛ける。状況に応じてパスで打開しながら、2列目からの飛び出しやミドルレンジからのショットでも攻撃に変化を与えられる。

 まさにダイヤモンドの原石に磨きをかけてきた。プロ5年目、伊藤が浦和でこれまで以上に、一段と強烈な輝きを放つはずだ。

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[取材・文:塚越 始]

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