VARで鳥栖が命拾い。川崎ダミアン弾、誰も気付かなかったオフサイドで取り消しに
川崎のレアンドロ・ダミアンだが、VARの判定でオフサイドに。(C)SAKANOWA
戻っていたエドゥアルドより、少し前に出ていたか……。
[J1 1節] 川崎 0-0 鳥栖/2020年2月22日/等々力陸上競技場
J1リーグ2020シーズンの開幕戦、川崎フロンターレ対サガン鳥栖戦で、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判定によって、レアンドロ・ダミアンがゴールネットを揺らした先制かと思われたゴールが取り消された。試合はスコアレスドローに終わった。
ピッチ上でとぐろを巻くように強風が吹くなか、前半は風下、後半は風上に立つ川崎がボールを支配して試合を進める。そのなかでレアンドロ・ダミアンが豪快かつ決定的なジャンプボレー(ゴールの枠の上へ)を放つなど、ホームチームが惜しいチャンスを作り出すものの、鳥栖の体を張った守備の前でゴールを割れない。
迎えた49分、川崎らしいギャップを突く田中碧と登里享平の素早いパス交換から、家長昭博がシュートを放つ。すると相手に当たったボールが中央へのクロスのような形になり、そこでDFに競り勝ったレアンドロ・ダミアンが受けて強引にシュートをねじ込み、ゴールネットを揺らす。
歓喜の輪ができあがり、レアンドロ・ダミアンもジェジエウとゴールパフォーマンスを披露。その時点では会場にいる2万人を超える観衆を含め、誰もが文句なしにゴールが決まったと思った。
そのあと木村博之主審が、VARとファウルがなかったか確認を取る。
すると……意外と時間が掛かり、スタジアムが少しざわつく。
と、飯田淳平VAR、越智新次AVARと連絡を取り合った木村主審は、VARオンリーレビュー(主審が映像確認せず、事実確認する)により、「オフサイド」のファウルだと判定し、ゴールを取り消したのだ。
VTRで振り返ると、家長がシュートを放った瞬間、レアンドロ・ダミアンがオフサイドポジションにいたということだ。ただ、スローで確認しなければ分からないレベル。鳥栖のエドゥアルドがレアンドロ・ダミアンにシュートを打たせないように戻っていたが、ほんの一瞬、ダミアンの足がオフサイドポジションに出ていた。
鳥栖にとってはまさに命拾い。一方、一度喜びを爆発させてしまった川崎にとっては、メンタル的にもややダメージを残すシーンになってしまった。
結局、試合はスコアレスのまま、勝点1を分け合った。
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[文:サカノワ編集グループ]