武漢の元浦和ラファエル・シルバが偉人の名言を投稿「障害が怖く感じるのは目標から目を…」
浦和時代のラファエル・シルバ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
スペインでのキャンプを終えてタイへ。
新型コロナウイルス(新型肺炎)の発生源とされる中国湖北省の武漢をホームとする中国超級リーグ(1部リーグ)武漢卓爾足球倶楽部の元浦和レッズFWラファエル・シルバが2月26日、久々にSNSのインスタグラムのストーリーを更新した(アカウントは @r_silva92)。
ラファエル・シルバはポルトガル語で「今日の言葉」と題して、偉人の次なるメッセージを投稿した。
「障害が恐ろしく見えるのは、目標から目を離すからだ」
これはアメリカの実業家であり、自動車メーカーのフォードの創設者であるヘンリー・フォード(没83歳、1863年7月30日―1947年4月7日)が残した言葉だ。
アメリカ人の中流層が購入できる自家用車を世に出したことで知られる人物であり、自動車産業の”父”とも言われる。
もちろん、時代や置かれた状況はまったく異なる。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大によって、現在、ラファエル・シルバ自身も、そしてクラブも、先行きが見えない状況になっている。そうした状況のなか、「目標=ゴール」がなんであるのかを、自らにも問いかけている状況に見える。当時の言葉と、なぜかいろいろな面でリンクしてきているようだ。
それが分からなくなることで、「障害」が「恐怖」になる――。世界で起こっているこのウイルスを介した騒動への想いのようにも感じられる。
ラファエル・シルバは同じくインスタグラムで2月22日、タイのピピ島でのヨットで撮影した1枚を公開。「Phi Phi Islands(ピピ島)」と一言、報告している。
チームはキャンプをしていたスペインのセビージャからタイに移動したようである。
中国リーグは現在のところ全試合が延期されていて、4月第1週を目処に開幕する予定だ。武漢では現在、発熱など発症者数は減りつつあるという。もちろん再び人が集まった際にはパンデミックが起こす危険もあり、安心できない状況ではある。ただ、もしかすると、このままいけば4月再開も現実味を帯びてきそうだ。
そうなれば、同じく4月に再開予定のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)にも、中国勢が参戦できることになる。が、まだまだ予断は許せない状況は続くが……。
ラファエル・シルバは1992年4月4日生まれ、27歳、ブラジル出身。スイスのACルガーノでプレーしたあと、2014年から16年までJ1リーグ時代のアルビレックス新潟でプレー。そして17年から18年途中まで浦和に在籍し、17年のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝のアル・ヒラルとの第2戦で優勝を決定づけるゴールを決めてみせた。18年シーズン開幕を前に、武漢に移籍した。
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[文:サカノワ編集グループ]