【鳥栖】トーレスがスポンサー「3社」獲得、引き留められず。撤退の背景を竹原社長が説明

鳥栖への加入記者会見を行うフェルナンド・トーレス(右)と竹原稔社長(左)(2018年7月15日)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

今シーズンは人件費9億円を削減。

 J1リーグのサガン鳥栖(株式会社サガン・ドリームス)は4月26日、メディアに対して16期の事業実績説明会を開催し、竹原稔社長が2019年度の決算について説明するとともに、新型コロナウイルスの感染と予防のため中断するリーグ戦の経営面への影響について語った。

 そのなかで2018年途中に加入し、昨季途中で引退した元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの”効果”について次のように語った。

「スポンサーの撤退により、人件費が追い付かないフェーズが2年間続いてしまったことをファンの皆様には報告します。フェルナンド・トーレス選手の獲得については賛否両論があると思いますが、トーレス選手が加入したことで実は3社とスポンサー契約を結んでいました。そのところで、私自身や社内の出来事により、そのスポンサーが撤退することに至りました。本来であれば、フェルナンド・トーレス選手に3社のスポンサーが付いてくれて、(状態が良くプレーを続けるなど)進んでいく予定であったことも報告いたします」

 竹原社長はそのように『トーレス効果』があったことを説明。「広告費に合わせて選手人件費を上げた分、2年間など複数年契約を結んだり、移籍金のかかる完全移籍での獲得をしたり、選手償却にこの2年を費やすことになりました」と報告している。

 そして2020年シーズン開始時では、「フェルナンド・トーレスを含めて」人件費を9億円削減し、「育成型チームに移行していく。ただ、いきなり取り組むというわけではないが、売り上げを伸ばしながら、若手に移行していくというフェーズに入れなかったことには反省しています」とも語った。

 鳥栖の2019年度の決算は、売上高合計は25億6160万4000円、販売管理費合計は36億6941万8000円、当期純損益は20億1486万9000円の赤字。特に広告収入が、18年度の22億9601万5000円から、19年度は8億1052万9000円と大幅に減少した。そのうえで、純資産額は2151万1000円を確保した。

 第三者割当増資について竹原社長は、「既存株主なかで増資を終わらせていただき、経営的には債務超過にならないように、J1に残ること、1年1年勝負するため、最低限のルールとして経営してきました」と報告した。

 ただ、クラブの資金繰りが厳しいのは確か。このままリーグ戦が中断し、現在の状況が続いた場合の資金ショートについて、竹原社長は「頑張ります。他のJ1のクラブよりも(時期が)早いと思っていただいていいと思います。ただ頑張ります、大丈夫です」と語った。

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[取材・文:塚越始]

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