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リモートマッチは、例えるならば「完全非公開の練習試合」。相模原の三浦文丈監督が痛感した歓声の心強さ、もしも最後の10分間…

相模原の三浦文丈監督。(C)SAKANOWA

ポテンシャルを秘めた選手を揃えるだけに、交代5人枠は「メリットしか感じない」。

[J3 1節] 相模原 0-0 YS横浜/2020年6月27日/相模原ギオンスタジアム

 新型コロナウイルスによる中断期間を経て、Y.S.S.C.横浜との約3か月半遅れの開幕戦をスコアレスドローで終えたJ3のSC相模原を率いる三浦文丈監督は、試合後のオンラインによる記者会見で、リモートマッチ(無観客試合)による開催について、「雰囲気は、完全非公開で練習試合をしているようでした」と振り返った。

 万が一(誰かに感染症が発生した時など)に備えて、スタジアムの導線は3つのゾーンに分けられている。選手・スタッフと審判は、運営スタッフ以外と接触を図らず試合に集中。これまでであれば、試合直前にメディア取材や談笑に応じる監督もいたが、そういった接点は感染症予防のため一切認められない。スタンドに観衆がいないこと、歓声がないことにに加えて、そういった様々なスタジアム内の制限も加味され、ある意味、選手と監督は試合に勝つことのみに集中する(できる)点で、練習試合的な雰囲気も強まったと言えた。

 三浦監督はこの日を迎えるために尽力してくれた全ての関係者と地元の協力に感謝するとともに、ホームでのリモートマッチの90分間を戦い終えての感想を次のように語った。

「完全非公開で練習試合をやっているような雰囲気は、確かにありました。最後の場面(コーナーキックのチャンスの連続)や残り10分間の一番キツイところで、ゴール裏のウチのサポーターからの声援、それにメインスタンドやバックスタンドと一体となった『相模原!』の声援が後押ししてくれたら、もしかしたら、こうした拮抗した展開とあって、最後に一刺しできたのかもしれない、と思うところはありました」

 そのように苦しい時間帯、サポーターの声援が大きな励みになっていることを一段と実感したという。

 また、交代枠5人制について、指揮官は「メリットしか感じませんでした。疲労が出たり、動きが落ちてきた時に、カードを切っていくことができます。このあとの試合も見据えると、無理をさせることが一番嫌だったので、そこはメリットだと感じました」と語った。横浜F・マリノスからレンタル加入した19歳の松田詠太郎、さらにこの日前線で存在感を放ったブラジル人FWユーリらポテンシャルのある選手は多く、思い切って交代枠を活用していけることは、相模原にとってもプラスになると捉えていた。

 押し込みながらもスコアレスドローに終わり勝点1を獲得した相模原は次節7月4日、アウェーでMYFC藤枝と対戦する。

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[取材・文:塚越始]

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