【鹿島】川崎戦の“誤審”にザーゴ監督「引きずっていない」。札幌戦へ「質にこだわりスペースを生かしたい」と抱負
オンラインで札幌戦に向けた取材に応じた鹿島のザーゴ監督。(C)KASHIMA ANTLERS
「明日こそ、もっともっとクオリティの高いサッカーを示し、リーグ戦初勝利を収めたい」
[J1 3節] 鹿島 – 札幌/2020年7月8日19:00/カシマサッカースタジアム
J1リーグの鹿島アントラーズが7月8日、ホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦する。この試合までリモートマッチ(無観客試合)で開催され、4節からは一部観客動員が認められる予定だ。ザーゴ監督が試合前日にオンラインで取材に応じて、カシマスタジアムでの“再開初戦”に向けて抱負を語った。
まず2節の川崎フロンターレ戦(●1-2)、開始2分に決められた谷口彰悟の先制点がオフサイドだったのではないかと疑われるシーン(7日にDAZNで公開された『Jリーグジャッジリプレイ』では、FIFA・AFC・JFA審判インストラクターの深野悦子氏が「誤審」だったと認める)について改めて問われると、指揮官は冷静な口調で語った。
「そんなにずっとフロンターレ戦のことを引きずっているわけではなく、明日、コンサドーレ戦があるわけで、確かにレフェリングのミス、それに自分たちのミスパスが非常に多かったです。特にビルドアップでのミスがあって、自分たちのリズムを失ってしまうところがありました」
そのように、あくまでも自チームのミスが目立った点に焦点を当て、その改善とブラッシュアップをポイントに挙げた。
「ただ、Jリーグでも強く力のあるチームの一つと言われる相手と同等の試合ができたと思います。多少まだ作り上げている段階の部分はありますが、だいぶ(スタイルが)浸透してきている手応えを得ています。明日こそ、もっともっとクオリティの高いサッカーを示し、リーグ戦初勝利を収められればと思います」
様々な収穫と課題を得た川崎戦だった。指揮官はここから積み上げていき、優勝争いに加わっていくと意欲を示す。
「シーズン当初よりも、要求していることができるようになっています。180度変わったサッカーをやるうえで、時間も掛かります。時間が解決する部分もあります。ビルドアップで狙っていたことがまだ試合に出せず、パスミスで流れを失ったり状況が一変してしまったりするところがあったので、そこは改善の余地があります。感覚的な部分もあり、試合勘をつけて感覚を取り戻しいければ、狙いとしている表現ができると思います。シーズンの最後には、優勝争いができている状況にあると考えています。選手の理解と実行にはある程度満足しています」
そして札幌戦に向けて、指揮官は次のように抱負を語った。
「手強い相手で、身体能力を生かしたチーム。準備してきたことを出せればと思います。スペースは与えてくれるので、その使い方を意識し、より質の高い精度の高いサッカーができれば、初勝利を手にできるはず。試合のコントロール、テンポ、スピードをしっかり表現できれば、勝利は近づくと思います」
鹿島、ホームで今季初勝利を掴めるか――。
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[取材・文:塚越始]