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【磐田】復活の一撃!中野誠也に敵将脱帽「飛び出しのタイミングが違ったね」

2年ぶりのゴールでチームを勝利に導いた磐田の中野誠也。(C)SAKANOWA 協力:ジュビロ磐田

2年ぶりの磐田でのゴールで北九州に勝利。中野自身は「大森選手のパスが素晴らしかった」と感謝。

[J2 6節] 磐田 2-0 北九州/2020年7月19日/ヤマハスタジアム

 好調同士として注目を集めたJ2リーグ6節の一戦、ジュビロ磐田が2-0でギラヴァンツ北九州に勝利を収め、5位に浮上した。ケガから復活した中野誠也が磐田では2年ぶりとなるゴールを奪取。磐田は今季ホームで3勝1分と負けなしだ。

 ミッドウィークの試合を挟む3連戦の最後、磐田は先発6人を変更。フベロ監督は試合展開を見ながら交代選手を投入して勝負を懸ける戦略で臨んだ。

 スコアレスで迎えた53分、三木直土と櫻内渚に代えて、中野と小川大貴を投じる。するとこの攻撃的な采配が奏功し、61分、大森晃太郎のDFの股を抜く鋭い縦パスに、北九州の最終ラインの背後を突いた中野が正確にコントロール。GKのタイミングを外してシュートを流し込んでみせた。

 85分にはコーナーキックの流れからルキアンが試合を決定付けるゴールを決めて、ホームチームが勝利を収めた。

 試合後の記者会見で北九州の小林伸二監督は「押し込まれた自陣でスペースを限定しながらの守備は、前半よりも後半のほうが上手くいっていたと思います。(PKなど)ピンチを上手く防いだんですけれど、飛び出すタイミングがちょっと違っていましたね、中野選手は……。そこでちょっとやられてしまいました」と、チームとして修正できていた守備を突き破った、中野の飛び出しに脱帽していた。

 そして中野自身は「(監督からは)裏への動き出しの部分、それにボールホルダーの位置によっては落ちて受けるようにも言われていました。自分としては簡単にボールをはたきながら、長所の背後への飛び出しは比較的できたかなと思います」と語った。

「ピッチに入った段階からフィーリングは良かったです。裏へ抜けるタイミングも取れていました。大森選手がボールを持った瞬間、相手との距離も感じて、オフサイドにならないことだけを意識し、あとは大森選手のパスも素晴らしかったです。ファーストタッチで止めるところに集中し、最後は気持ちで決めてやる、というのを出せたゴールでした」

 中野はそのように2018年8月5日のJ1リーグ・ベガルタ仙台戦(〇3-2)以来(自身J初得点)となる磐田でのゴールを喜んだ。

「コンディションがどんどん良くなっていることを実感しています。こうして控えだった選手が出てこないと今季の総力戦は勝てないと思っています。いつ出番が来るか分からないので、いつでも出られるようにスタンバイしておきたいです」

 浜松市出身24歳のアタッカーが、“磐田復活”の象徴なれるか――。J1復帰に向けて、久々の一撃に中野が満面の笑顔を浮かべた。

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[取材・文:塚越始]

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