【名古屋】寮の調理スタッフ1人が新型コロナ感染。クラブ内100人に独自のPCR検査
名古屋グランパスのサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
専門家によると、徹底した集団検査の結果であり、チーム内で感染した可能性は低いか。
J1リーグの名古屋グランパスは7月27日、クラブ関係者100人を対象に独自にPCR検査を実施した結果、選手寮運営業務委託先所属の調理業務スタッフ1人に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されたと発表した。トップチームの選手・スタッフ、トップチーム関係スタッフは全て「陰性」判定だった。調査の結果、クラブ内と選手寮のスタッフに、保健所の定義するいわゆる「濃厚接触者」はいなかった。
クラブによると、今回陽性判定を受けた業務委託先所属スタッフは、選手寮で週4日程度勤務。選手寮内の食堂での盛り付け、食事の配膳、洗い物(夕食時のみ)を担当していて、業務中は常にマスクと手袋を着用していた。
同スタッフは、27日まで無症状だったものの、28日に発熱。現在は自宅で静養にあたっている。今回寮内にいわゆる「濃厚接触者」はいないものの、クラブは感染が広がらないよう、選手・スタッフの体調の変化など経過を観察。このほど同感染症の「陽性」反応が出た、寮で生活する渡邉柊斗は濃厚接触に該当せず、宮原和也とトップチームスタッフは接点がなかった。専門家の意見では、宮原、渡邉、トップチームスタッフの間で感染が広がった可能性は低いということだ。
選手寮運営業務委託先所属の調理スタッフの経過と症状は次の通り。
7月23日(木)
勤務なし
7月24日(金)
選手寮勤務
(体温 36.1℃)
7月25日(土)
選手寮勤務
(体温 36.3℃)
7月26日(日)
勤務なし
7月27日(月)
選手寮勤務
(体温 36.7℃)
PCR検査実施→陽性判定
7月28日(火)
発熱(体温 38.5℃)
※保健所の指示により明日29日、再度PCR検査予定
◆名古屋は28日から練習再開
名古屋のトップチームは28日に練習を再開した。今後は非公開で実施される。27日のPCR検査で選手寮運営業務委託先所属のスタッフに新型コロナウイルス感染症の陽性判定が出たため、選手寮に住む選手・クラブスタッフは念のため28日の練習には参加せず、各部屋で待機となった。29日のPCR検査の結果で、トップチームの選手・スタッフの陰性が確認できるまでクラブハウス内の施設は利用しない。
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[文:サカノワ編集グループ]