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2冠達成した中島翔哉のポルト監督がまさかの結末。決勝で「退場」を食らう

中島翔哉。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ポルトガルカップ制覇。試合後の記者会見はヴィトール・ブルーノ・コーチが代わって務める。

 日本代表MF中島翔哉が在籍するFCポルトは8月1日、エスタディオ・シダーデ・デ・コインブラで行われた無観客によるポルトガルカップ決勝でSLベンフィカに2-1の勝利を収めて優勝し、リーグ戦との2冠を達成した。

 ポルトが今季を象徴するような波乱の展開を、まさかのシナリオでモノにした。

 前半38分にポルトのコロンビア代表MFルイス・ディアスがアフターチャージによる2枚目のイエローカードをもらい退場処分に。するとさらに、セルジオ・コンセイソン監督までも同じく2度の警告を受けて退席となるのだ。

 ヴィトール・ブルーノ・コーチ(アシスタント・マネジャー)がその後は監督の代わりを務める。迎えた47分、左サイドのFKからのチャンス。このキックをGKが弾いて逆サイドに流れると、そこにいた伏兵のコンゴ代表DFシャンセル・ムベンバがヘッドで押し込み先制! 数的不利を跳ね除けて、1点を掴んでみせた。

 すると、これでバランスを崩してでも攻めようとするベンフィカをあざ笑おうかのように、ポルトは58分に再びセットプレーから、またもムベンバがヘッドで決めて、点差を広げる。

 その後はベンフィカの怒涛の反撃を食らい、84分にPKを決められて1点差に。さらに終了間際には、相手ボレーシュートがポルトゴールのポストを叩いたが……。これが枠の外に飛び、ポルトはまさに一矢を報いた。

 そして試合終了――。ポルトがポルトガルリーグに続いてカップ戦も制してみせた。なお中島はベンチ外で、新型コロナウイルスの影響による中断明けは結局一度もピッチに立てなかった。

 退席処分のセルジオ・コンセイソン監督は試合後の記者会見には出られず、ブルーノコーチが代わって応じた。そのためこの席で、中島に関する質問も出なかった。

 ブルーノコーチは「選手たちは忠実に、勤勉に、決して戦いから目を背けず戦いました。その自然な帰結だったと思います。(判定について)ベンチにカメラを向けていたら、何が起きていたか分かったはずです。イエローカードに対する大げさな反応しか見ていなかったのでしょう。これは将来にも残る修正すべきことです」などと語った。

 中島はこのポルトガルカップは4試合・1ゴールを記録。昨年12月19日に行われたラウンド16のSDサンタ・クララ戦での一撃が決勝点となり1-0で勝と、チームをベスト8に導いている。リーグ戦は16試合・1アシスト、チャンピオンズリーグ予選も1試合に出場。公式戦通算28試合・1得点・3アシストを記録した。

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[文:サカノワ編集グループ]

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