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【浦和×C大阪】長澤への清武のアフターチャージ。「絶対に許されない」行為でイエローカード妥当

C大阪の清武弘嗣(左)と長澤和輝(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

『Jリーグジャッジリプレイ』で、廣嶋JFA審判S級インストラクターが詳しく解説。

[J1 24節] 浦和 3-1 C大阪/2020年10月24日/埼玉スタジアム

 J1リーグ24節の浦和レッズ対セレッソ大阪の45分、浦和のマルティノスからバックパスを受けた長澤和輝がさらに最後尾にボールを戻す。するとパスを出した直後、C大阪の清武弘嗣が長澤の背中を左肘で突き倒し、さらに左足でも接触。不意打ちのようにアフターチャージを食らった長澤は、その場に転倒した。西村雄一主審はファウルの笛を吹き、清武に注意をしてなだめた。しかし、イエローカードは提示されなかった。

 このシーンがDAZNの人気コンテンツ『Jリーグジャッジリプレイ』で取り上げられ、廣嶋禎数JFA(日本サッカー協会)審判S級インストラクターが詳しく解説をした。

 廣嶋氏は清武の行為について、ラグビーのノーボールタックのような危険なプレーにあたり、「私(の見解)はイエローカードです」と断言。次のように厳しく指摘した。

「車で後方から衝突された、むち打ち状態になるかもしれないような接触です。こういうプレーを絶対に許さないと審判が示さなければいけない。私はカードが必要だと思います」

 一方で、こうした行為は、試合の“流れ”で基準も変わりうるとも説明があった。

「カードはゲームコントロールのためにあると思います。そういう意味では、西村さんがあの時、カードを出さないことがゲームコントロールにつながるという選択をされたのだと思います。機械的にカードを出すものではなく、90分間、プロであるJリーグでは、最後までゲームを見ていたただくことを考えないといけない。そういう意味で、ここでカードを出すのか、注意に留めるのかを考えて、レフェリーはやっていくべきだと思います」

 危険を察知した長澤が大ケガにならないように対応していた、という見方もできるという。ただし、廣嶋氏は「個人的には、絶対に許せない。選手の安全性を、あの接触は許したくないです」と、イエローカードが妥当だと強く指摘した。

 Jリーグの原博実副理事長も「大きなケガをしてしまう可能性もある。イエローカードが出ていてもいい」と意見を述べていた。

 今回のコンテンツでは他に、ガンバ大阪対柏レイソル戦での52分の得点シーンについて、「キーパーチャージはなくなったが、キーパーの『手』が優先されるべきケース」、スペイン1部のビジャレアルCFの久保建英のレッドカードが取り消されたが、Jリーグではどうなるか? また、FC東京対横浜F・マリノス戦でのアルトゥール・シルバの相手選手への殴打について、それぞれ詳しく解説とともに考察が示されている。

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[文:サカノワ編集グループ]

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