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長谷部誠の引退“確実”に。「夏でキャリアを終えるだろう」とフランクフルト監督。その契約内容は?

フランクフルトでチームメイトを鼓舞する長谷部誠。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

最近3試合連続ベンチ。37歳のリベロについて「私が知る最高のプロフェッショナルの一人です。ただし――」。

[ブンデスリーガ1部 10節] フランクフルト 1-1 ドルトムント/2020年12月5日/コメルツバンク・アレーナ

 ドイツ・ブンデスリーガ1部、アイントラハト・フランクフルトは日本代表MF鎌田大地のゴールで、強豪ボルシア・ドルトムントに1-1で引き分けた。しかし開幕から7試合連続で先発フル出場を続けた長谷部誠だが、ここ最近3試合連続ベンチで過ごしている。

 すると試合後の記者会見で、長谷部を起用しない理由を問われたフランクフルトのアディ・ヒュッター監督は冷静にコメントをした。

「マコトは私がともにトレーニングをしてきたなかで最高のプロフェッショナルの一人です」としたうえで、「彼のキャリアは夏で終えることになるでしょう、それはほぼ確実です」と突然そう率直に言ったのだ。

 チームの平均年齢は高くなっている。とはいえ新型コロナウイルスの影響で財政的に先行きが読めず、思い切った補強はできない。その中でクラブとしては、有能な選手を「売却することが大切になっていきます」とも、50歳の指揮官はあっさり言い切る。

 例えばクラブで育てて頭角を表してきた24歳の鎌田大地らを例に挙げて、「もしも新たな選手(新戦力)を連れてきたとしても、若い選手の成長を妨げるようであれば、私はそれを望みません」とスタンスを示す。

 鎌田らの“トップクラブへの移籍”をも見据え、有望な選手を積極的に起用していく。現在のフランクフルトは2勝7分1敗と安定しているようで危険な成績だが、ここで一度、チーム全体の育成と進化にふり幅を動かしている。

「マコトを起用すると、(28歳のオーストリア代表)マルティン・ヒンターエッガー、(21歳の元U-20フランス代表)エヴァン・ヌディカのどちらかが試合に出られなくなってしまいます」

 ヒュッター監督はそういった背景や状況を踏まえ、彼らを起用していると明かす。

 もちろん背に腹はかえられなくなれば、長谷場が改めて重用されることになる。ただ、ブンデスリーガ最年長である37歳の元日本代表について、基本的にはラストシーズンになるだろうと、現場の指揮官は受け止めているということだ。

 改めて長谷部の契約内容を振り返りたい。

 長谷部は今年5月22日、2021年6月まで契約を1年更新した。さらに引退後はクラブのアンバサダーに就任することも併せて決まったのだ。

 すでにその1年前の段階で、引退後の残留についてもクラブと申し合わせていて、具体的に「役職」も決定したのだ。

 コロナ禍での先行きが見えない激動の時代に、長谷部の経験をクラブは必要とした。オフがほとんどない異例のシーズンでもあった。

 とはいえフランクフルトは過去2シーズン臨んだヨーロッパリーグ(EL)の出場権を得ていないため、公式戦の数が減った。そして感染症予防対策を講じてシーズンもしっかりと続いていく方向性が見えたなか、育成にも着手していく(いかざるを得ない)というクラブの方針が示された形だ。 

 ちなみに、契約更新の際、スポーツ部門の最高責任者であるフレディ・ボビッチ氏は次のようにコメントしていた。

「マコトはありえないキャリアの持ち主です。36歳の今なお私たちのチームにとって重要な柱であり、強靭な規律をもたらし、彼の高いプロ意識には常に感銘を受けてきました。新シーズン(2020-21シーズン)をともに迎えられることを嬉しく思いますし、アイントラハトのアンバサダーとして今後も活躍してくれることを楽しみにしています」

 今回のヒュッター監督の唐突な重大発言はドイツらしくもあるが(ヒュッター監督はオーストリア人だが)、アイントラハト・フランクフルトにとって、長谷部が重要人物である――ということは伝わってくる。

 長谷部は1984年1月18日生まれ、静岡県藤枝市出身、37歳。日本代表通算114試合・2得点。これまでのキャリアは、藤枝東高校 ― 浦和レッズ ― VfLヴォルフスブルク ― 1.FCニュルンベルク ― フランクフルト。今季これまでブンデス1部7試合、いずれもフル出場している。昨季はブンデス1部17試合、ヨーロッパリーグ(EL)7試合、同予選5試合、DFBカップ(ドイツカップ)3試合の公式戦計32試合に出場していた。

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[文:サカノワ編集グループ]

 

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