元J得点王&日本代表FW佐藤寿人が引退。所属した千葉、C大阪、仙台、広島、名古屋に熱い感謝のメッセージ
千葉の佐藤寿人。(C)SAKANOWA
「カズさんとゴンさんのプレーに目を輝かせ、たくさんの夢を与えてくれたJリーグの舞台で選手として21年という長い時間をプレーできたこと、とても幸せな時間でした」
J2リーグのジェフユナイテッド市原・千葉は12月19日、元日本代表FW佐藤寿人(SATO HISATO)が2020シーズンをもって現役引退することが決まったと発表した。
佐藤は1982年3月12日生まれ、埼玉県出身、38歳。170センチ・65キロ。これまでのキャリアは、ジェフユナイテッド市原ジュニアユース ― ジェフユナイテッド市原ユース ― ジェフユナイテッド市原 ― セレッソ大阪 ― ベガルタ仙台 ― サンフレッチェ広島 ― 名古屋グランパス ― 千葉。
通算成績はJリーグ559試合・220得点、千葉52試合・6得点(※リーグ戦に限る)。日本代表31試合・4得点。
2008年にJ2リーグ得点王(28得点)、2012年にFIFAクラブワールドカップ2012得点王(3得点)、JリーグMVP、J1リーグ得点王(22得点)。
佐藤は次のようにコメントしている。
「2020年シーズンをもって21年間のプロサッカー選手としてのキャリアを終えることを決めました。
小学生の頃にJリーグが誕生し、カズさんとゴンさんのプレーに目を輝かせ、たくさんの夢を与えてくれたJリーグの舞台で選手として21年という長い時間をプレーできたこと、とても幸せな時間でした。
ジェフのアカデミーで過ごした6年間で素晴らしいスタッフと出会えたことでプロサッカー選手になることができました。
ただ、自分自身はプロ入りの2年間と復帰した2年間でジェフのために活躍できなかったことはとても悔しく申し訳なく思います。
今はクラブが難しいサイクルの中にいると思いますが、誰よりもジェフを愛する兄が必ずファン・サポー ターの皆さまをJ1の舞台に導いてくれると思います。
これまで在籍したクラブへの想いも述べさせていただきます。
セレッソ大阪での1年間は素晴らしいチームメイトの中でプレーできてたくさんのことを学べました。レンタル移籍で活躍していない状況にもかかわらず、いつも温かく見守ってくれていたセレッソのファン ・サポーターの優しさを忘れることはありません。
ベガルタ仙台での2年間はプロサッカー選手としてプレーする喜びをたくさん感じることができました。スタジアムがベガルタゴールドに染まる景色は選手を勇気づけるものでした。
これからも変わらずクラブを支えてほしいと思います。
12年間プレーしたサンフレッチェ広島。その長い年月だけではなく、共に喜び、共に苦しみ、ファン・サポーターと共闘していった先に辿り着いた2012年の初優勝。そしてユニフォームに光り輝く3つの星。愛する広島の皆さまに、いつかただいまと言える日を楽しみにしています。
名古屋グランパスでの2年間はクラブにとって唯一無二の存在、楢崎正剛さんとグランパスがいるべき場所に戻るために共に戦えたこと、素晴らしいチャントで背中を押してくれたこと、とても感謝しています。 ゴール裏で『風』を一緒に歌うのが最高の瞬間でした。
これまで指導して頂いた、コーチ、監督。21年間プレーできる状態を作ってくれたメディカルスタッフ。いつも誰よりも早くクラブハウスに来て準備してくれているマネージャー。チーム作りのために時には厳しい判断をしなければならない強化部。クラブのために働いてくれている社員の皆さま。クラブを支えてくださっている地域やスポンサー、パートナー企業の皆さま。Jリーグをここまで創り上げてくださった関係者の皆さま。ピッチで対戦した多くのサッカー仲間。いつも口うるさい要求に耳を傾けてくれたチームメイト。全ての人に感謝しています。
最後に大きな怪我なく丈夫な身体に産んで育ててくれた尊敬する両親。 最高の兄貴で最高のライバルである勇人。いつも笑ってそばにいてくれた妻と3人の子供たち、ありがとう」
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[文:サカノワ編集グループ]