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【Jの輪】引退決断の早坂良太、林彰洋に伝える熱い思い「いいヤツです、活舌が悪いですが」

早坂良太(北海道コンサドーレ札幌/MF)

「あの当時、鳥栖にいたメンバーは、みんなが家族のように一体となっていた。隣にいるチームメイトが苦しかったら助けようという空気が自然と流れていた」

兵藤慎剛は「僕の年代でいえば『スター』」。一緒に知床旅行にも行く。

(紹介を受けた兵藤慎剛について)僕の年代で兵藤といえば「スター」でした。

(国見高時代の)高校選手権でも有名で、その後、大学選抜で一緒になりました。兵藤はやはり立ち位置的には、エース的な存在でした。ただ当時はあまり絡みがなくて、会って話すぐらいでした。

 そして2017年、ちょうどコンサドーレに同じタイミングで来て、家族も子供たちも同い年ぐらいで仲良くなり、いろいろ行ったり、遊んだりしました。

(プレー面では)兵藤は全部のレベルが高かった。技術に加えて判断能力が優れていました。あの身長でこれだけ長い期間プレーできているのは、それだけのセンスがあるからだと思います。サッカーIQが高く、本当に上手いなと思っていました。

(ピッチ外では)せっかく北海道にいるのだからと一緒に美味しいお店を探して行ったり、ともにフットワークが軽くて、二人で知床に行ったりもしました(笑)。家族揃ってニセコでキャンプもしました。とても楽しかったです。

鳥栖で林と出会い、ともにJ1を戦い続ける。「改めてGKは大事なポジションだと思いました」

(次に紹介する選手は?)FC東京の林彰洋でお願いします。林とは鳥栖で2013年途中から2016年まで一緒にやっていました。

 あと僕は治療のために東京へ行くことがあり、その時、共通の知人と一緒に林も食事に行ったりしていました。天然で面白い後輩です。

 僕はサッカー業界以外の人と食事に行くことも好きで、そこに林も加わることもよくありました。以前には(※編集グループ注/コロナ禍以前です)、自分がサウナにハマっていたら、林も影響を受けたのかサウナ好きになっていったり。いいヤツです、活舌が悪いですが(笑)。

 林は鳥栖がJ1に昇格した2年目の2013年途中、ベルギーから戻って清水エスパルスを経て来ました。ゴールキーパーはやはり厳しいポジションで、こんなにいい選手がなぜ試合に出られないのだろうと不思議に思いました。

 鳥栖では林の高さのお陰で、ロングボールが来れば、キャッチで収めてくれて、必ず一旦落ち着かせられたのはとても大きかったです。改めてGKは大事なポジションだと思いました。

 鳥栖と札幌の先輩である新居辰基さんにJ2とJ1の違いを聞いたら、「キーパーだよ!」と言い切っていました。僕も実際にJ1で戦うようになり、確かにそうだとその言葉を思い出したものです。

 得点は運に左右される面もありますが、キーパーによって安定感が変わってくる。すごく大事だと、林を見て僕も強く思いました。

 だから林には「そのポテンシャルなんだから、絶対に日本代表へ行けるぞ」と言ってきました。彼は何よりとても努力家で、まだまだいろんなチャンスはあると楽しみにしています。

 あの当時、鳥栖にいたメンバーは、みんなが家族のように一体となってやっていました。隣にいるチームメイトが苦しかったら助けようという空気が自然と流れていました。だから一緒にいたメンバーが活躍しているのを見ると嬉しいし、励まされてきました。

(ペトロヴィッチ監督による早坂選手のウイングバック起用について)奥が深くて面白いです。攻撃を落とし込むことってすごく難しいと思ってきましたが、ミシャはそれができる監督。だから、とても勉強になりました。

(3-4-2-1のウイングバックはあらゆる面で大変だと言われるが?)キツイですよ、これまでで一番キツイ。だから、ぜひ、一人でも多くの選手にやってもらいたいですね!

※早坂選手が引退を発表する前に取材させていただいています。

関連記事:【Jの輪】栗原勇蔵引退に仙台MF兵藤慎剛は「自分も考えさせられた」。つなぐのは札幌時代のあの同級生!

[取材・文:塚越始]

プロフィール

※2012年12月15日時点の情報

はやさか・りょうた/1985年9月19日生まれ、奈良県出身、35歳。183センチ、73キロ。猪高中 ― 愛知高 ― 静岡大 ―Honda FC ― サガン鳥栖 ―北海道コンサドーレ札幌。J1リーグ今季11試合出場。通算成績はJ1リーグ197試合・8得点、J2リーグ73試合・14得点、JFL58試合・16得点。

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