Jリーガーが友達を紹介!
【Jの輪】槙野智章が興梠慎三につなぐ。後輩思い、食事の席では一度も…
槙野智章(ヴィッセル神戸/DF)
「俺が監督で、周ちゃんがキーパーコーチで、ウガがGMとか面白いですね(笑)」
衝撃を受けたユース時代、西川周作の“第一印象”。
周ちゃん(西川周作)は、ピッチ内でも外でも変わらりません。ピンチでも笑顔だし、誰に対しても壁を作らない。良い意味でスイッチがないタイプです。
シュートストップや足元の技術の高さは言うまでもありませんが、僕が感じる周ちゃんのすごいところは、チームが苦しい時、流れの悪い時に満面の笑みで「楽しもう!」と言えるところです。これまで一緒にプレーをしたキーパーでは誰一人そんなタイプはいませんでしたし、ピッチ上にいるみんなに落ち着きを与えられるのが西川周作の強み。攻められている時に笑顔でいられるキーパーはいますか? ディフェンダーに安心感を与えてくれるのは西川周作しかいません。
振り返ってみると、一番最初に彼のプレーを見たのは、自分が高校1年生で、周ちゃんが2年生の時です。Jヴィレッジで開催されたクラブユース選手権で、「西川周作というキーパーがフリーキックを蹴っているらしい」という噂が全国に飛び交っていて、それを確かめに大分トリニータユースの試合を見にいきました。本当に蹴っていて驚きましたね(笑)。
(西川選手から「マキがサッカーを辞める時はどういう時なのか気になります。僕はずっとプレーを続けたい。辞めるイメージが浮かびません」とメッセージをいただいています)自分の中で、次のステージで何をしたいかが明確になった時が、自分の去り際だと思っています。監督になりたいという大きな目標がありますが、これまで経験したことを次で生かしたいと思った時ですかね。その時は、またみんなと一緒に仕事をしたいですしね。例えば、俺が監督で、周ちゃんがキーパーコーチで、ウガ(宇賀神友弥)がGMとか面白いですね(笑)。
(友人の紹介をお願いします!)ウガ、周ちゃん、俺ときたら、次は(興梠)慎三しかいないでしょう(笑)。慎三にします。
これまで色々なフォワードと対戦をしてきましたが、一番嫌な選手です。ディフェンダーとの駆け引きがとても上手く、賢いというか“何でもできる選手”なので、外国籍選手を相手にするよりも厄介。札幌との対戦は楽しみな反面、嫌ですね(※取材は興梠選手が負傷する前に実施)。
慎三はああ見えてサッカーに対する熱意が高く、後輩に対してのアプローチも上手です。頼りがいのある先輩肌で、ご飯を食べにいっても自分にお金を払わせたことは一度もありませんね。いつも奢ってもらうのも悪いので、お金を出しても絶対に受け取りません。後輩の面倒見がよく、愛される理由が分かりますよ(笑)。引退後に自分が監督をした時、攻撃面でのコーチをしてほしいぐらいです。
(興梠選手にいま聞きたいことは?)「食生活・私生活を改め、日本代表への意識をもっと強くもったならヨーロッパでプレーできたと思うのですが、10年前に戻れたらなら、やり直したいですか?」 このことを聞いてみたいですね。彼にその意識があれば世界レベルで、ヨーロッパでプレーし活躍している選手だと思っています。でも多分、本人は「嫌だ」と答えるのかな?
[取材・文:石田達也]
◎イラスト
PROFILE 茉莉香 MARIKA イラストレーター・デザイナー。インスタグラムのアカウントは marika22_10。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。主にサッカー・フットサル選手のイラストや、スポーツウェアのデザインを制作。また日本のサッカーファンを代表して、FIFA Global Fan Movement メンバーとして活動中。
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プロフィール
※2022年5月12日時点の情報
まきの・ともあき/1987年5月11日生まれ、広島県出身、35歳。182センチ、77キロ。サンフレッチェ広島ジュニアユース ― 広島ユース ― 広島 ― 1.FCケルン ― 浦和レッズ ― ヴィッセル神戸。J1リーグ今季10試合・1得点、通算409試合・46得点。日本代表38試合・4得点。
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