【清水】新潟にレンタル中の鄭大世が契約満了で退団「ドイツ時代、 内田、 香川、 安田と、いずれ俺らにもその時がくると話していました」
鄭大世。(C)SHIMIZU S-PULSE
36歳のストライカー、J2では夏の移籍から9ゴールを記録。「来年は日本平の桜の下で家族写真が撮ることができなくなりました」
J1リーグの清水エスパルスは12月23日、 アルビレックス新潟に期限付き移籍しているFW鄭大世(CHONG Tese)と来季の契約を締結せず、 今季をもって契約満了で退団することが決まったと発表した。
鄭は1984年3月2日生まれ、愛知県出身、36歳。181センチ・80キロ。愛知朝鮮初級学校 ― 東春朝鮮初中級学校 ― 愛知朝鮮中高級学校 ― 朝鮮大学 ― 川崎フロンターレ ― VfLボーフム ― 1.FCケルン ― 水原三星ブルーウイングス ― 清水(2015年7月~) ― 新潟(2020年8月~※期限付き移籍)。元北朝鮮代表。
今季は J1リーグ2試合・0得点、 J2リーグ26試合・9得点、 ルヴァンカップ2試合・0得点。通算成績はJ1リーグ181試合・65得点、 J2リーグ63試合・35得点、ルヴァンカップ33試合・8得点、天皇杯18試合・9得点。
鄭は次のようにコメントしている。
「来年は日本平の桜の下で家族写真が撮ることができなくなりました。
清水で5年。子供がずり這いから、クロールや側転ができるほど成長しました。毎日元気にトランポリンで飛びまくってます。昨日お風呂で成長した体をみて、満了という事実を胸に抱きながら、感慨深く二人を強く抱きしめました。
妻もキムチを本当に頑張ってくれました。時が経つにつれどんどん愛が深まっています。
それと同じように清水という街とクラブを家族のように愛しています。
現役15年で初めての契約満了です。ドイツ時代、 内田、 香川、 安田と、いずれ俺らにもその時がくると話していました。でもこれほど清々しいのは、豊かな現役生活を過ごしてきたからだと思います。清水では特に多くを手にしましたが、それでもまだこれだけ強く苦しさを感じているのは欲深さゆえであり、欲している以上、飢え続けているということに気づいてから、新潟では欲せず、先も過去も考えず、周りの判断に反応せず、今何ができるかだけ考えてプレーしました。
またこの戦っている感覚を経験できて本当に幸せでした。
清水では5年間最高のサポーターの前でその経験と多くのゴールを決められて、昇格の感動は体に刻みこまれています。
調子に乗っていて人間関係で揉めることもありましたが、 最後は愛するチームメイトと最高の関係を築けました。
ずっとここで家族と暮らしたかったですが、 ここでの功績を胸に堂々と清水の地を家族と手を繋ぎながら笑顔で後にしたいと思います。
ニュースで満了の選手の”感謝しかないです”というコメントを読み、 心の中では不満で怒り狂ってるんだろうと思っていましたが、 僕の心からも素直にその言葉が浮かび上がってきます。
みんなこういう気持ちだったんですね。 感謝しかないです。 ありがとうございました」
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[文:サカノワ編集グループ]