金沢のレフティ沼田圭悟が古巣・大宮戦で掴んだキッカケ。「貪欲に」勝利を狙う!
古巣との一戦で連敗ストップ。沼田がホームに帰還し、勝利を狙う。(C)SAKANOWA
「茨田は絶対にここに出すな」。
[J2 6節] 金沢 – 町田/2018年3月25日/石川西部
ツエーゲン金沢のDF沼田圭悟が、左サイドバックとして開幕から全5試合で先発出場を続けている。開幕戦では愛媛FCに勝利を収めたものの、その後、チームは2連敗を喫し、最近2試合は続けて引き分け(1勝2分2敗)。3試合ぶりにホームに戻る3月25日の町田ゼルビア戦では、5試合ぶりの勝利を目指す。
チームの悪い流れを絶ったのが、沼田にとっては古巣となる4節の大宮アルディージャ戦だった。「サポーターの皆さんが『ヌマッチ!』と声を掛けてくれて、こんなに優しく迎えてくれるなんて思っていなかったので有難かったです。感謝しています」と、沼田は温かい声援を背に受け、「チームとしても良い感じで攻撃できました」とフル出場を果たした。
2016年から17年開幕直後まで大宮に在籍。多くの選手と練習してきただけに「癖」は把握していた。「こいつはここ来るな、茨田は絶対にここ出すなって思いながらプレーしていました(笑)。(横谷)シゲルくんとも常にマッチアップしていたので、何をしてくるのかイメージできていました。逆に(ロアッソ熊本から今季加入した)嶋田くんのデータがなかったので、上手いことやられてしまいました(同点ゴールを決められた)。でも、めっちゃ楽しかったです。それだけに、悔しかったです。勝ちたかったです……今度はホームで潰します!」
続く、豪雨の中での5節・レノファ山口戦、沼田があと一歩及ばず2失点目を決められるなど苦しんだ。それでも金沢の怒涛の反撃からマラニョンが2ゴールを決め、土壇場で同点に――。勢いをつけて、金沢に戻って来た。
「僕も貪欲に、点取りにいきます」という沼田のオーバーラップは金沢の貴重な武器として定着してきた。その爽快とも言える鋭い攻め上がりから、突破口を切り開きたい。25日の天気予報は快晴。視界は良好だ!
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI