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【鹿島】不運から幸運へ。土居聖真のPKこぼれ球弾「大きな意味がある」「泥臭く点を取り続けたい」

鹿島の土居聖真。(C)KASHIMA ANTLERS

横浜FCに3-0勝利。直前にはバックヘッド弾がオフサイドで無効になっていたが。

[J1 12節] 横浜FC 0-3 鹿島/2021年5月1日/ニッパツ三ツ沢球技場

 鹿島アントラーズのFW土居聖真が5月1日のJ1リーグ12節の横浜FC戦、1-0で迎えた前半アディショナルタイムに自身のPKのこぼれ球を押し込み、今季初ゴールを決めた。結果的にこの1点が試合の行方を大きく左右し、鹿島が3-0の無失点勝利を収めた。

 26分にはセットプレーから土居がバックヘッドでゴールネットを揺らしていた。しかしVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)チェックにより、オフサイドの反則で取り消された。

 そして前半終了間際、荒木遼太郎がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。土居がキッカーを務めて、向かって左へ思い切ってシュートを放った。しかしこれはGK六反勇治がわずかに指先で触り、ポストに直撃。ただ、その跳ね返りを土居が一瞬早く触れて、ゴールネットを揺らした。

「PKはずっと練習していたほうに蹴り、上手く止められてしまいましたけれども、こぼれてきてくれたました。ポストに当たっていましたがGKが触れていなかったら、僕は先に蹴ることはできていなかったので、運が良かったと思います。あの形でゴールできたところに、大きな意味があると思います」

 まるで今季の鹿島を物語るかのように、何度かの不運を経て訪れた幸運だったと言えた。土居は「運」もあったものの、「練習不足」でもあったと振り返った。

「(26分のバックヘッドで無効になったゴールは)自分のオフサイドだと思っていなかったので、そこはちょっと運がないと思いました。最後に運が巡ってきて良かったとしか言えませんが……ただPKを止められてしまったのは、練習不足だったと思います。(12試合目の初ゴールは遅かったのでは?)ケガもあり、チーム状況もよくないスタートだったので、これからもっとチームを助けていきたい。遅いと言えば遅いですけれど、今後が大事です。これからも泥臭く点を取り続けられればと思います」

 昨季も土居がゴールを決めることで、チームは調子を上げていった。土居らしい泥臭く価値あるゴールが生まれ、相馬直樹新監督のもと、鹿島はさらに勢いを付けていきそうだ。

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[文:塚越始]

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