長谷部誠が語った夢。「あのCLのアンセムをもう一度聞きたい」
フランクフルトの長谷部誠。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ブンデスリーガはあと3節。2022年以降も現役を続ける? との質問には――。
[ブンデスリーガ 32節] フランクフルト – マインツ /2021年5月9日(日本時間22:30)/コメルツバンク・アレーナ
ドイツ・ブンデスリーガ1部は残り3節、UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)の来季出場権の獲得圏内である4位の座をキープするアイントラハト・フランクフルトは今週末、1.FSVマインツ05とホームで対戦する。シーズン最終盤に向けて、長谷部誠がドイツメディア『シュポルト1』のロングインタビューに登場。アドルフ・ヒュッター監督らの今季限りでの退団発表を受けたチーム内の様子、そして決意を語っている。
ポルトガル代表FWアンドレ・シウバ、レアル・マドリードからレンタルで復帰したセルビア代表FWルカ・ヨビッチ(あるいは元ドイツ代表FWアミン・ユネス)、そしてトップ下に入る日本代表MF鎌田大地、10番をつけるセルビア代表MFフィリップ・コスティッチと揃う前線が圧倒的な破壊力を披露。ボルシア・ドルトムントに1ポイント差で、CL圏内を行く。しかしヒュッター監督、強化責任者フレディ・ボビッチ氏、ブルーノ・ヒュブナー・スポーツダイレクター(SD)の退任が決定。特に指揮官退任が発表されたあとは1勝2敗とその影響が感じられる。
長谷部は指揮官退任決定について、「もちろん残念です。長い間、とても上手くやってきましたから」と率直な思いを語るとともに、あとはここから戦いに集中するだけだと誓う。
「サッカーではあらゆることがあっという間に起きます。このような状況は初めてではありません。3年前のニコ・コヴァチ(→バイエルン・ミュンヘン)の時も似たシチュエーションでした。(来季)トップチームのすべての監督が交代するのは、おそらく初めてではないでしょうか。去るのは監督だけではなく、フレディ・ボビッチ、ブルーノ・ヒューブナーもです。私は彼らに感謝し、恩返しをしたいと思っています。だからこそ、私たち選手は自分の仕事に集中しなければなりません」
また、長谷部がブンデリーガ制覇を成し遂げた2009年のVfLヴォルフスブルク時代と状況が似ているか? と問われ、次のように答える。
「今の状況はヴォルフスブルクの時とは多くが異なります。2009年は私がドイツに来て2年目でほとんど経験を積んでいませんでした。しかし、それはずっと前のこと。私は2019年夏のアイントラハトの状況を思い起こします。当時はシーズン終了直前まで3位でしたが、ヨーロッパカップ(EL)に出場していました。フィットネスはその2年前よりも明らかにいいです」
そしてフランクフルトはCL出場権を獲得できるか、との問いに、元日本代表キャプテンはこう語る。
「そこに見合うクオリティがこのチームにはあります。私の夢は、もう一度、チャンピオンズリーグのアンセムを聞くことです」
そのようにヴォルフスブルク時代の2009-10シーズン以来(長谷部は6試合に出場)となる、二度目のCL出場、そしてそのピッチに立って勝つことへの溢れる意欲を示す。
来季までの契約を更新したが、2022年以降も現役としてプレーを続けることも? と聞かれた現在ブンデスリーガー最年長である37歳の長谷部は「願わくは(笑)」と答えている。
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[文:サカノワ編集グループ]