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【神戸】「ニアは難しいかなと」スーパーFK弾のイニエスタ。浦和GK西川周作の立ち位置などを考え選択したショットは――

試合後、ゴールシーンを振り返った神戸のイニエスタ。協力:浦和レッズ

ルヴァンカップPOステージ。スリリングな攻防、あと1点で大逆転という状況に持ち込んだが。

[ルヴァン杯 PO第2戦] 浦和 2-2 神戸/2021年6月13日/浦和駒場スタジアム
※2試合トータル4-3で浦和が決勝トーナメント(プライムステージ)進出

 ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが、ルヴァンカップ・プレーオフステージの浦和レッズとの第2戦、1-2で迎えた77分に壁の間隙を突き抜けてゴールネットを揺らす強力かつ鋭い直接FK弾を決めた。この得点で試合は2-2で引き分けたものの、2試合トータル3-4で落とし、あと1点で“大逆転”という状況まで持ち込んだもののベスト8(プライムステージ)進出を逃した。

 ペナルティエリアの少し外、ゴール正面の向かってやや左側。浦和が壁を構築し、その前に神戸の選手も座って「壁」が前へ出られないようにする。

 そこでイニエスタが狙ったのはファーサイド、しかも強烈な弾道だった。

 神戸の8番はその狙いを明かす。

「近い位置からのFKだったので、ニアを狙うには難しく、壁を越えてボールが落ちるスペースがないと思い、そこでファーポスト近くを狙いました。GKもニアに来ると予測した立ち位置を取っていて、それも見ていいコースに打てました。あのゴールでチームとしても逆転に向けて士気が上がりましたが、そこからさらに1点を奪えずちょっと残念でした」

 それでも、結果的に神戸は浦和にまたも勝てなかった。今、何が必要か。

「どの試合でもミスが相手の決定的なチャンスにつながっています。誰かのミスというよりもチームとしてのミスから試合が難しくなりました。ただ1-2でこの試合を迎えた難しさもあったなか、私たちのほうが明らかに優位に試合を進められたと思います。ポジティブな良かったところは持ち帰り、次の天皇杯やリーグ戦に向かっていきたいです。

 ミスは個人の話ではなく、チームとしてです。考え方でありポジショニング。2失点目は47分のタイミングで全員が攻撃に気を取られ、フリーにさせてしまいました。チームとしてゲーム運びを改善していく必要があるかなと思います」

 イニエスタはそのようにベスト8へ、あと一歩のところで達せなかったことを悔やんだ。この“あと少し”が足りずにいるジレンマを、神戸の司令塔はチームの中心として、どのように改善していくのか。このあと天皇杯、リーグ戦の戦いに向かう。

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[文:サカノワ編集グループ]

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