【東京五輪】フランスは逆境に強し、日本代表DF酒井宏樹が警戒「計り知れない能力を発揮する」
酒井宏樹。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
カマヴィンガら不在、選手のクオリティは当初発表より下がったものの…。
東京オリンピック日本代表(U-24日本代表)のDF酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ→浦和レッズ)が7月10日、オンラインの取材に応じ、キリンチャレンジカップの2試合と五輪本番に向けて意気込みを語った。
グループステージでは、欧州代表のフランスと同組になった。ただし、そのフランスは所属クラブの協力を得られず、当初発表していた18人から、メガクラブ移籍が噂される最注目のタレントの一人だったエドゥアルド・カマヴィンガ(スタッド・レンヌ)をはじめ8人の変更を余儀なくされた。そのうえで、改めて21人が発表された。
確かにエースストライカー格と目されるASサンテティエンヌのアルノー・ノルディンも、昨季フランス1部12試合・3ゴールと目立った数字を残せていない。ややタレント的にはクオリティが下がったのは事実だ。
しかし、だからこそ注意すべきだと酒井は強調する。
このメンバーの印象について、オリンピック・マルセイユで2020-21シーズンまで5年間戦ったサイドバックは次のように語る。
「知っている選手も多くいます。リーグで普通に(レギュラーで)試合に出ている選手も多いです。もちろんベストではなくなりましたが、スタートの11人というところでは、能力の高い選手たちが揃ったと感じます」
そのうえで、次のように続けた。
「精神的な部分で少し弱いところはあります。ただ、だからこそ日本にとって、今回みたいなケースは一番危ないかなと思います。(開催中の)EUROのように『優勝候補』と言われる時より(※決勝トーナメント1回戦でスイスに敗退)、あまりメンバーが揃っていないと言われる状況のほうが、集中力も高まるところがあると思います。しっかりとした戦術とメンタリティを持っている時の彼らは、すごく計り知れない能力を発揮します。そこには注意が必要です」
逆境を前に団結した時、フランスはすさまじい力を発揮する――。酒井はそのように警戒していた。
日本はこのあと、U-24ホンジュラス戦(12日@ヨドコウ桜スタジアム)、U-24スペイン代表戦(17日@ノエビアスタジアム神戸)とキリンチャレンジカップに臨む。そして22日、五輪初戦・南アフリカ戦(@東京スタジアム)を迎える。そこから25日のメキシコ戦(@埼玉スタジアム)を経て、フランス戦はグループステージ最終戦28日(@横浜国際)に組まれている。
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[文:サカノワ編集グループ]