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NEXTチャナティップ、ティーラトンの育成へ。浦和がムアントン・Uと提携、「人口減少」も視野に入れて

2013年のACLでムアントン・Uと対戦。競り合う浦和の阿部勇樹(22番)。(Photo by Masashi Hara/Getty Images)

「若手選手を中心とした人材交流」も計画。

 J1リーグの浦和レッズは9月16日、タイ1部リーグのムアントン・ユナイテッド(Muangthong United Football Club)とパートナーシップに関する覚書を締結したと発表した。選手・コーチ・スタッフなどの人材交流、新たな事業展開など、提携に関する主な内容は今後詰めていく。

 現時点で検討している提携内容は次の通り。

(1)選手・コーチを含む人材の知識、アイデア、技術・トレーニング手法の学び等を通じて、連携を強め、発展を目指す。
(2)ニーズに応じた、若手選手を中心とした人材交流
(3)フットボールセミナーやフレンドリーマッチ等のイベント開催
(4)事業開発等の新たなビジネス機会の検討

 ムアントン・Uはタイの強豪クラブで、チャナティップ(北海道コンサドーレ札幌)、ティーラトン(横浜F・マリノス)、ティーラシン(元清水エスパルス・元サンフレッチェ広島)らも過去に在籍。Jリーグでも活躍するタイ代表のタレントを数多く輩出している。また浦和とは2013年のAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で対戦している。

 同クラブはタイの大手メディア企業であるサイアム・スポーツ・シンジケートがオーナーを務める。サイアム・スポーツはJリーグのタイ国内放映権を取得し、毎節の試合を放映している。加えて今回のパートナーシップにより、「さいたまと世界をつなぐ窓になる」というクラブ理念を具現化するキッカケにしたいとも考えている。

 浦和は「異文化の中でも他者を理解し、スポーツを通して互いによりよい社会を形成し、そして次世代につなげていくような活動をクラブとして目指してまいります。同時に『あらゆる分野でアジアナンバー1になる』というクラブのビジョン達成に向けて、クラブが持続的に発展していくためにアジア圏でのプレゼンス向上を目指し、3度目のACL制覇という大きな目標と共に実現していきたいと考えております」とコメントしている。

◎ウィラック・ロートン ムアントン・U代表
「日本、そしてアジアでトップクラブのひとつである浦和レッズとの提携を心から嬉しく思っています。今回、二つのクラブは共通のビジョンを共有しました。これから共にフットボールの発展と、強い未来をつくっていけることを楽しみにしています。

 コロナウイルス感染症によるクラブの課題はありますが、我々はその壁を乗り越え、目的を果たすことができるでしょう。この提携は両クラブが持つ可能性をさらに広げ、すべての人にとって新しく、より良いフットボールの体験をつくる絶好の機会になると確信しています」

◎立花洋一 浦和レッズ代表
「ムアントン・ユナイテッドというタイ王国屈指のクラブとの提携を非常に嬉しく思っております。ACLやFIFAクラブワールドカップなど、数多くの国際舞台での盛り上がりや経験を通して感じたこととして、浦和レッズや日本サッカー界が国内の人口減少という今後の課題と向き合う中で、永続して成長していくためには、アジア全体を見据えていかなければならないということがありました。今回の提携で、両クラブのノウハウや人材交流を通して、また新たに成長できる可能性が両クラブ、そして両国に広がると確信しています」

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[文:サカノワ編集グループ]