【松本2-1北九州】J2残留争い勝点6を動かす誤審!?疑惑のシーン、前川はそもそもオンサイドか
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
オフサイド前提であれば、主審のPK宣告は問題なかったが…。
[J2 31節] 松本 2-1 北九州/2021年9月26日13:30/サンプロアルウィン
J2リーグ残留を争う松本山雅FCとギラヴァンツ北九州の一戦は、松本がホームの後押しを受けての大逆転勝利を収めてみせた。松本はJ2残留圏18位に浮上し、一方、北九州がJ3降格圏の19位に転落した。
立ち上がりからボールを下げてしまう松本に対し北九州がプレスを掛け続け、24分、GK村山智彦のミスを見逃さず、前川大河が押し込み、アウェーチームに先制点をもたらす。前半はその後もアウェーチームが主導権を握り続けたものの、追加点を奪い切れない。
するとハーフタイムに名波浩監督のもとしっかり修正を施した松本が反撃に転じる。そして52分、セットプレーの流れから橋内優也が豪快に左ボレーを突き刺し同点に(ゴール直前のプレーがオフサイドだった疑惑も……)。さらに61分、村山のロングキックの流れから伊藤翔がストライカーの感覚を見せ付けるトラップからのシュートで、ついに逆転に成功する。
そしてこのリードを守り切った松本が、リーグ7試合ぶりとなる貴重な3ポイントを奪ってみせた。
しかしこの試合、両チームの指揮官が試合のポイントに挙げたのが、38分、北九州の佐藤亮が失敗したPKのシーンだった。
そもそもこの場面、誤審があった疑惑が浮上している。
新垣貴之がペナルティエリア内の左サイドからシュート性のパスを放つと橋内に当たり、これを前川が押し込みゴールネットを揺らした。すると副審は前川がオフサイドポジションにいたと旗を上げた。
ただ、主審は副審と確認を取り、橋内のハンドがあったとして、北九州のPKを宣告したのだ。そして結果的このPKを逃したことで、試合の流れが一変したのだが……。
主審がハンドのファウルを優先した判定は、運営上、問題なかった。
ところが、VTRで確認すると、そもそも前川がオフサイドポジションではなかった、と言えるポジションでプレーしていることが分かる。
むしろ新垣がシュートを打つまで、自身の前にいる松本の選手より前へ出ないように微調整している。が、ここで一旦ゴールに背中を向けて動き直して改めて前を向いて、そしてシュートを押し込んだ――。その動きが副審を困惑させたのか、オフサイドと判定されてしまった。
前川が「オンサイド」であった場合は――。橋内のハンドはアドバンテージで流され、前川のゴールが認められていたことになる。
もしかするとJ2残留レースの行方を左右すかもしれない判定に。もちろんミスは起こり得ることで持ちつ持たれつとも言えるが、誤審がこうした選手やクラブの「運命」に直結してくるとなると、やはりJ2でのVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)導入の議論も改めて活発化してきそうだ。
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[文:サカノワ編集グループ]