【鹿島】カネカとパートナー契約締結。前身の鐘淵化学工業以来の連携復活
上田綺世(中央左)と町田浩樹(同右)がユニフォームで記念撮影。パンツ前部に「KANEKA」の文字が入る。左がカネカの菅原公一会長、右が鹿島の小泉文明社長。(C)KASHIMA ANTLERS
「カネカ×鹿島アントラーズで創るサステナブルな社会の実現」をビジョンに掲げる。さっそく具体的な取り組みも発表。
J1リーグの鹿島アントラーズは10月21日、化学メーカーの株式会社カネカとのオフィシャルパートナー契約を締結したと発表した。
Jリーグが産声をあげた1993年から5年間、カネカの前身となる鐘淵化学工業株式会社が鹿島アントラーズを、株主、そしてホームタウンに工場がある企業スポンサーとして支援してきた。
そしてクラブ創設30周年を迎えた2021年、双方が掲げる“夢”の実現に向けて、今回、より一層深いパートナーとして“復活”を遂げることになった。
今後は「カネカ×鹿島アントラーズで創るサステナブルな社会の実現」を両社のビジョンとして掲げ、 環境・健康・地域共生の領域で協働しながら、長期にわたり推進していく。
具体的には脱炭素社会実現へ、Jリーグクラブとして初となる、カシマスタジアム内の飲食売店ではGreen Planet製のカトラリーを採用。11月7日の35節・浦和レッズ戦からストロー、スプーンを先行導入。フォークや皿類など、Green Planet製に置き換えられるものも今後全面採用するよう進める。
また、カシマスタジアム及びアントラーズクラブハウスにあるオフィシャルグッズショップでグッズ購入の際の手提げ袋や紙袋についても、Green Planet製ショッピングバッグへの入れ替えを進める。
今回、小泉文明社長がカネカ社にアプローチして実現。記者会見では、その経緯について、次のように説明した。
「SDGsをスポーツの柱にしていこうというなか、まずそれをスタジアムで表現していきたい思いがありました。そこでどのような会社様があり、地元にゆかりある企業様とご一緒したいとその両面から思った時、カネカ様はまさに合致し、最初にビジョンを説明させていただきました。そこから話を進めていただき、非常にいいパートナーシップを組ませていただけたと思っています」
一方、カネカの菅原公一会長は、なかなか普段の取り組みが日常で目立つことのない化学メーカーであるが、その取り組みや技術など『伝える術』を求めていたところ、小泉社長から心に響くメッセージが届き、この連携をスタートさせるキッカケになったと説明した。
「まず小泉社長からいただいたメッセージに感動しました。我々は化学会社として、社会課題の解決のため、持っている技術や製品を世界中に伝えていこうとしてきました。ただ、伝えていこうとするのですが、なかなかスケールが生まれずにいました。そうしてちょうど“伝える術”が必要だと悩んでいたところ、話をいただきました。小泉社長は私たちの取り組みをよく理解されていて、そこで真面目に検討したいと、そこからスタートしました。
カネカは1970年代から鹿島コンビナートの一員として、皆さんと一緒に仕事をさせていただいてきました。優秀な方ばかりでした。そうした背景もあり、思い切って小泉さんのもとへ飛び込み、一緒に夢を見ようと思いました」
鹿島がカネカとともにあらゆる領域で力を合わせ、世界一を目指す。
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[文:サカノワ編集グループ]