「鹿島が大好きだし…」安西幸輝が無冠の現実を受け止める「篤人くんの背番号をもらい、どうにかしてチームを勝たせたいと毎日の練習からやってきました。本当に悔しい」
天皇杯・川崎戦にフル出場した鹿島の安西幸輝。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
土壇場のオーバーラップからクロスで、荒木遼太郎のゴールをもたらす。
[天皇杯 準々決勝] 川崎 3-1 鹿島/2021年10月27日18:00/等々力陸上競技場
天皇杯準々決勝、鹿島アントラーズは川崎フロンターレに0-3で敗れ、今シーズンの無冠が確定した。J1リーグは5試合を残すが、勝点差で首位・川崎に追いつけないため。このあとはACL(アジアチャンピオンズリーグ)出場権を獲得できる同リーグ3位(条件によっては4位)以内を目指す。
試合終了間際、左サイドバックの安西幸輝は思い切ったオーバーラップからのクロスで、荒木遼太郎の幸運なゴールをもたらした。
この夏、ポルトガル1部ポルティモネンセSCから2年ぶりに完全移籍で復帰。鹿島の勝利のために戦う、と決意して再びユニホームを着た。それだけにこの1敗は重く、「背番号2」は肩を落とした。
「やっぱり鹿島が大好きだし……ポルトガルから帰ってきて、(内田)篤人くんのつけていた背番号をもらい、どうにかしてチームを勝たせたいと毎日の練習から思ってやってきました。本当に悔しいです」
日本代表にも選ばれてきた26歳のDFは、そのように言葉を振り絞った。
「なかなかプレッシャーがかからず守備をする時間が増えて、前半ほぼ守備の時間が続きました。脇坂選手と家長選手と山根選手に三角形を作られ、そこのボールへ飛び込めませんでした。(普段であれば)行けるところも行けなかったので、本当に嫌な位置を取ってきたなと前半感じました。(行こうと思ったが、行けなかった?)僕の感覚としては、行こうとした、と言うよりも、行けなかったです」
そして、リーグ残り5試合への決意を口にした。
「この夏に帰ってきて、無冠で終わってしまうことは本当に申し訳ないですし、自分の力のなさを実感しています。あと5試合、鹿島アントラーズとはこういうチームだと、サポーターの皆さんに見せたいです」
残りリーグ5試合、ホームでは3戦。安西は残されたチャンス――ACL出場権獲得に全力を尽くすと誓った。
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[文:サカノワ編集グループ]