「佑二さん、すごいよ」内田篤人が百戦錬磨のCB中澤佑二に脱帽
鹿島アントラーズの内田。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
鹿島が横浜FMに完敗を喫し15位転落。内田は40歳のその言葉からヒントを見出そうとしていた。
[J1 11節] 横浜 3-0 鹿島/2018年4月28日/日産スタジアム
鹿島アントラーズが横浜F・マリノスに完敗を喫し、J1リーグ3試合連続勝ち星なし(1分2敗)で15位に順位を落とした。
試合後、真っ先にメディアの取材ゾーンに姿を現した内田篤人は20分以上に渡って、記者団と意見を交わしながら、チームの現状打破への”ヒント”を掴もうとしていた。
「動じないことも大切。ただ、やはりキッカケを掴みたい。1ゴール、1勝、連勝すること。そのためにも一つずつ。まずは次の長崎戦。相手はモチベーションが相当高いはずだけれど、これからホームで連戦が続くので、まず一つ勝たないと」
そうした話の中で、横浜F・マリノスのセンターバックとしてフル出場を果たし、完封に貢献した中澤について、次のように話していた。
「すごいよ。あのラインの上下動は。本当にすごかった。(横浜F・マリノスが90分続けていた)ラインの上げ下げが、どれだけ面倒くさくて、キツイことか。一番、足にくるからね。すごいよ」
そのように今年40歳を迎えた百戦錬磨のDFを絶賛。2010年の南アフリカ・ワールドカップで日本代表としてともに戦った”仲間”と、試合後には少し時間を掛けて話をしたという。
「『鹿島、強いけれどね』『あんなにサイドをえぐられることはないけれど』って言ってくれたんです。だから相手からしたら、そういったところが嫌だったのかと。ただ、オフサイドがウチはとても多くて(鹿島7回、横浜FM2回)、それはF・マリノスの狙いだったから……」
押しているようでいて、相手の思惑通りでもあったと、内田は受け止めていた。
勝利できずにいると、どうしてもチーム内の悪い部分に目を向けがちになる。それはもちろん重要なこと。一方、対戦チームがどんなことを嫌がっていたのか。内田はそういった視線から、チームの修正点や改善点に加え、ポジティブな点を見出そうとしていた。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI