狙いと意図は? バイエルンと日本サッカー協会が協定締結
バイエルンと日本サッカー協会がパートナーシップを締結。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ドイツからコーチを派遣、若手タレントの相互交流を図る。
ブンデスリーガ1部のFCバイエルン・ミュンヘンと日本サッカー協会(JFA)は5月7日、「パートナーシップ協定」を締結したと発表した。
期間は今年4月28日から3年間。下記の分野でのサッカーの促進を目的とした各種交流や知識共有を行っていく。
・指導者およびスタッフの交流プログラム
・両アカデミーによる親善試合、キャンプ
・ユース育成、グラスルーツ、ディベロップメントプログラム
・スポーツ医学
バイエルンのプレスリリースによると、狙いはユース世代のタレントの共同サポートとトレーニング哲学の共有。バイエルンからのコーチ派遣事業が行なわれる。
カール・ハインツ・ルンメニゲ会長は「アジアで最も力のあるJFAとの提携は、日本でのゴールに向けた重要なステップになる」とコメント。国際戦略担当のヨルク・ヴェッカー氏は「日本のマーケットはバイエルンにとって非常に興味深い。サッカーの熱意は印象的で、若い選手の質も非常に高い。数年前、広島の近くにバイエルンのサッカースクールを設立しました。このJFAとのパートナーシップにより、グローバル戦略の新たなブロックを加えていきたい」と語っている。
またJFAの田嶋幸三会長は、「デットマール・クラマー氏の伝統を互いに持つJFAとバイエルンの友好関係を築き上げていけることを幸せに思います。バイエルンのコーチ陣のガイダンスのもと、ヨーロッパのトップリーグに、我々の大きな若きタレントを紹介できる機会に大きな魅力を感じています」と話した。
数多くの日本人選手がドイツで活躍してきただけに、バイエルンのメソッドや哲学を共有できれば、若手選手にとっても欧州挑戦への近道になるかもしれない。相互交流のなかで、目立った選手がドイツに引き抜かれることも……あり得ない話ではない。
文:サカノワ編集グループ