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Jリーグ秋春制移行の議論「凍結解除」へ。村井チェアマンが質問に対し考えを示す、ACLの日程変更に伴い

Jリーグの村井満チェアマン。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

野々村新体制のテーマの一つに。

 Jリーグの「秋春制」への移行問題について、議論が再開される。村井満チェアマンが任期最後となる2月28日の理事会後の記者会見で質問に答えた。

 このほどアジアサッカー連盟(AFC)が2023年から、AFCアジアサッカーチャンピオンズリーグ(ACL)の開催について「春秋制」から「秋春制(=2023-24制)」への日程変更を決定。AFCはアジアのトップクラブの移籍期間を世界トップリーグのシーズンに合わせることで、よりクオリティの高い選手やコーチと契約する機会を改善するためだと趣旨を説明している。また、代表チームとの試合のバランスを保つため、年間のクラブの試合をより均一に配分することが、これにより可能になるとしている。

 この決定を受けて質問された村井チェアマンは、「Jリーグが将来、世界のリーグと伍して競技力を上げていくことは我々の掲げるビジョンの重要な要素の一つでもあります。世界のサッカーのレギュレーション、特にアジアの大会方式にしっかり受け止め適応していくことは、非常に重要なことだと思っています」と語った。

 シーズン制の移行問題については再三話し合われてきたが、2017年、降雪地域のクラブからの反発などを受け、現状のままとすることを決め、この議論についてしばらくの間(10年)凍結すると申し合わせていた。ただし、その際、ACLの日程変更は、議論再開への一つの“条件”であったと村井チェアマンは説明している。

「シーズン制については過去に時間をかけて議論してきました。この議論を再開させていく時、海外のACL等の大会方式が変更になった時、もう一つは降雪エリアの練習・試合環境が大幅に改善された時、意思決定を変えるべく議論を再開することはあり得ると過去に申し合わせていました」

 そこで今回のACL大会方式変更は、「その二つのうちの一つであり、大きな要素だろうと思います。今後練習環境の改善等が進んでいくこと、少し時間や予算がかかることかもしれませんが、方向感として認められれば、この議論は再開されることもあるだろうと思っています」と、“議論凍結解除”の可能性を示唆した。

 一方、行政年度(4月ー3月)や企業決算(3月)との兼ね合いなど“日本固有の課題”もある。いずれにせよACL→クラブワールドカップという流れを考えても、今度はトップチーム目線での議論も必須になる。村井チェアマンは「日本サッカー発展のために避けられないことであればタブーなき議論をしていく必要があると思います」として、次期チェアマンの野々村芳和氏に今度委ねていく考えを示した。

 野々村氏は就任あいさつの際、そのシーズンの時期とともに、どのような形で日程を組むことが、より多くのファン・サポーターにとってサッカーと接せられるベストに近い形であるのかを議論・模索する必要性を指摘していた。

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[文:サカノワ編集グループ]

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