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【Jリーグ】今季「降格なし」正式決定。村井チェアマンが理由説明「今後、公平性を損ねる可能性がある」。東京五輪期間中の試合開催にも言及

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サカノワスタッフ

(C)SAKANOWA

「選手の頑張りはたたえたい」と、昇格ルールは残す。2チーム自動昇格が有力。

 Jリーグの臨時の実行委員会が3月19日に行われ、その後、ビデオによるメディアブリーフィングが実施された。今回の理事会では、Jリーグの2020シーズンについて、J1、J2ともに、来季下位リーグへの降格をなくすことを決めた。このあと、Jリーグから正式に発表される。

 新型コロナウイルスの感染に伴い、無観客試合、さらには突然の試合中止、選手が感染した場合の濃厚接触者を隔離しなければいけないなど、今後さまざまな状況が想定されるものの、基本的には柔軟に対応しながらシーズン成立を目指していく。そのなかでチームによって公平性を欠く可能性があるため、「降格はなくす」という決断に至った。

 村井チェアマンは「今回の新型コロナウイルスの対策に基づいた場合、さらに不公正さを損なう可能性がある」として、次のように説明した。

「選手に感染者が出た場合、濃厚接触と見られた選手も一時期離れなければいけない状況も考えられます。その場合、ユースの選手を大幅に加えてでも試合を成立させることなどもあり得ます。(スタジアム使用の公平・不公平さについて)東京オリンピック中に試合開催する可能性も出ています」

「さらには無観客試合が続く場合や試合延期など、お客さんのいないなかで試合を行うことなど不公平さがあり、どこで基準を置くかなどキリがありません。Jリーグでは、そういった不公正さがあっても飲み込んでも向っていこうということで、今回の意思決定をしました。(降格ルールについて)各カテゴリーの降格は今シーズンは行わない。降格対象にしないということで申し合わせました」

 特に地域によって感染リスクの差があり、そのなかで「公平」の基準を設けるのは難しいとも説明があった。

 一方、昇格については、残すことを決定した。村井チェアマンは「頑張った選手には拍手を送り、激励をする。そういったスタンスは大切にして、昇格のルールは残すことにしたいと考えています。ある意味、競技結果の罰則といえる降格は、今回留保しようということを決めました」と説明した。

 また、75パーセント以上の試合が成立した場合、2位までを自動昇格にするなど、25日までに詳細を詰める予定だ。

 どのタイミングで平常なルールに戻すかについても今後議論する。村井チェアマンは「最初のステップとして、降格をなくしてでも競技会に臨んでいくと申し合わせた」と改めて強調した。

 さまざまな資材の準備など進めているものの、4月3日に再開できるかどうかなど、再開時期についての話し合いについては、今回は行わなかったという。再開時期についても25日に改めて決定される。

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[文:塚越 始]

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