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【Jリーグ】声出し応援再開に向けて情報収集。スタッフをタイへ派遣

浦和レッズのサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

エビデンスの構築を進める。

「第53回 NPB・Jリーグ新型コロナウイルス対策連絡会議」が4月18日に行われ、Jリーグとプロ野球が開幕を迎えたあとの状況把握、そしてゴールデンウィークに向けた対策、さらに「声出し応援」の実現に向けた課題などを協議した。会議のあと、Jリーグの野々村芳和チェアマン、NPBの斉藤惇コミッショナー、専門家チームの賀来満夫氏(東北医科薬科大医学部)三鴨廣繁氏/愛知医科大大学院、舘田一博氏(東邦大医学部)によるオンラインの合同記者会見が行われた。

 このなかで、日本では認めらず、Jリーグの観客動員が戻らない要因の一つにもなっていると見られるマスクを着用したうえでの「声出し応援」の実現について、賀来氏はスーパーコンピューターによるエアゾルのデータなどを収集しエビデンスを構築しつつあると説明。一方、声を出しての応援に抵抗感がある人や、専門家の中でも慎重論を掲げる人がいるため、「声を出さない」応援ゾーンも必要ではないかと説明があった。

 また、現在開催中のAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ(GS)では、各国で声を出しての応援が認められている。Jリーグはタイにスタッフを派遣し、具体的に何ができるかは未定というものの、現地スタッフと協議して情報を収集するということだ。

 ゴールデンウィークを前に、野々村チェアマンは「声出し応援」について見解を求められ次のように語った。

「(GWに向けて)これまで積み上げたことを踏まえ、すぐに何か新しいスタイルで運営していくことにはなりづらいと思っています。少しずつエビデンスを積み上げている状況です。一方、日本の政策を含めどのような方針で行くのかということと、我々の準備してきたことが、どこで合致するかがその(再開の)時期になってくると思います。(声出し応援再開の時期について)私たちが決める立場になく、少しでも安全に応援スタイルを変えていけるデータを積み上げていくしかないのかなと思っています」

 これまで国内のサッカーをはじめ大規模イベントが開催されたスタジアムでのクラスター発生はないという“実証”はされていて、そのうえで現在も多くのスタジアムでは空席が目立っている。果たしてさらにどのようなデータが誰にとって有用なのか見えない部分もある。基本的には現在の状況を続け、政府方針が変わっていくのを待つ形となりそうだ。

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