落選候補? むしろキーマン! 乾貴士はW杯に間に合うか「好調時の状態に戻せる」
日本代表の乾貴士 写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
負傷によるリハビリが続くなか、本番の”隠し玉”にする作戦も。
[キリンチャレンジカップ] 日本 – ガーナ/2018年5月30日/日産スタジアム
右ふとももを傷めている乾貴士は日本代表(SAMURAI BLUE)のガーナ戦に向けた合宿中、別メニューでの調整が続いた。ただダッシュやパス練習には加われていて、本人は「日に日に良くなっている」と言う。
「ケガをするまではとても好調で、いいパフォーマンスができていた。(ワールドカップまでには)またあの状態には戻せると思っているし、焦りなくまずはケガを治すことだけを考えてやっています」
何より「再び離脱しては意味がなく、そこは焦れずに」と自分に言い聞かせながら汗を流す。むしろ「1年間通して試合に出させてもらい、自分が感じていない疲れはあり、それを取るために、逆に言えば良かったと受け止めています」と、この”休息”をポジティブに捉えている。
スペインでの挑戦3シーズン中最多の33試合に出場し、5ゴールを記録。「難しいリーグだと改めて感じたし、そのなかでやれることも分かりましたし、自信にもなりました」と言う。
西野朗監督はメンバーの入れ替えも示唆しつつ、事実上、現在の26人から23人に絞ることを考えているという。ケガ人などが出れば、スイス合宿などで入れ替える可能性もある。乾にとっても、子供の頃の夢だったワールドカップ出場が目の前に迫っている。
「ここまで残れることは嬉しく光栄なこと。あとは西野さんが23人を決めるだけなので、まずは日本で行う最後のガーナ戦、国民の前でいい試合を見せられればいいなと思っています。僕自身がいいプレーをというよりも、日本がいいプレーをすればいいかなと思います」
乾はそのように言う。ガーナ戦の欠場が濃厚なようだ。
別メニューでの調整が続いていることは、確かに選手選考ではマイナスになる。ただ、流れを一変できるタイプであり、そういった選手は現在の26人を見ると意外に少ない。
西野監督はどのような役割を期待しているのだろうか。乾に関しては、FIFAワールドカップ・ロシア大会の本番に間に合うのであれば、”隠し玉”として取っておいても面白い気がする。
文:サカノワ編集グループ