【清水】大熊清GMが乾貴士獲得の経緯と狙いを語り、今後の補強にも言及。「総合力を上げてくれる」
乾貴士。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
C大阪では規律違反から契約解除、「厳しく温かい目で見てほしい」。一方、「信頼も重要。期待しかありません」。
J1リーグの清水エスパルスは7月22日、日本代表としても活躍してきた乾貴士を獲得したと発表した。強化責任者である清水の大熊清ゼネラルマネージャー兼サッカー事業本部長が同日オンラインによる取材に応じて、この34歳のアタッカー獲得に至った経緯とこれからの期待などを語った。
今回ゼ・リカルド監督と話し合うなか、サイドアタッカーの候補として乾が浮上。そして練習参加していたファジアーノ岡山での状況(実戦形式でもプレー)などを確認したうえで、先日オファーを出して、この日正式に契約に至った。
「サッカーに対する想いや熱、その表現を含めて非常に反省していて、そして彼は今後にそれを生かしたいという思いを持っています。非常に真摯にサッカーと向き合い、清水エスパルスのためになりたいという気持ちを示してくれました。
創造性であったり、人をはがすところであったり、さらに彼のそのサッカーに対する思いを清水に注入し、一緒にやっていきたいということで契約に至りました」
そういった「個」をチームに還元することで、総合力アップに期待を寄せる。
「若い選手の見本になることもたくさんあると思います。監督がワイドの選手に要求する部分を、乾選手は持っています。自分が生かされ、人を生かす能力も高いです。必ず清水エスパルスの総合力を上げてくれると思っています。いろんな意味で、厳しくそして温かい目で見ていただければと思います。結束して、残り1試合1試合を戦っていきたいです」
清水はこの夏、北川航也が復帰し、さらにピカチュウ、乾を獲得。さらなる選手獲得はあるのか。今後の補強について問われた大熊GMは、若い選手にいかに経験を積ませていくかが課題であるとしたうえで次のように語った。
「今のところ、このメンバーで、と考えています。これは分からない部分でもありますが、しっかりとこのメンバーで競争してチームを作っていきたい思いでいます」
また乾はC大阪では規律違反で謹慎処分となり、契約解除に至っている。そういった素行の面で懸念はないのか、という趣旨の質問も出た。大熊GMは次のように強調した。
「そこは信頼関係。話もしてきましたが、彼の力がいい方向に向くと、最終的に私が判断をさせてもらいました。今の時点で私が懸念を持っているようでは良くなく、正直そこは期待しかありません」
一方、そうした懸念の声が出ることにも理解を示し、エスパルスの一員になった以上、改めて“厳しさ”と“優しさ”で見守ってほしいと理解を求めていた。
【注目記事】
・【移籍情報】清水がFWブルーノ・ロペスを狙う?「完全移籍へ交渉中」。ブラジル1部首位のウインガー