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【鹿島】鈴木優磨に寄せる岩政監督の信頼「これほど万能なストライカーはあまりいない」「オーバータスクのところは整理できてきた」

鹿島の鈴木優磨。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「明らかにチームの中心。どんな状況でも鼓舞し、チームを前へ進ませてくれる」

[J1 29節] 京都 – 鹿島/2022年9月10日19:00/サンガスタジアム by KYOCERA

 J1リーグ鹿島アントラーズの岩政大樹監督が9月9日、オンラインによる定例の記者会見を行い、翌日のアウェーでの京都サンガF.C.戦に向けて抱負を語った。

 7日に行われた天皇杯準々決勝のヴィッセル神戸戦では、前半あまり思い通りにいかなかったものの、後半、対策を練り直したプランが的中。鈴木優磨のゴールで、1-0の勝利に持ち込んだ。

「ファーストプランで上手くいかない試合で、後半にやり方を変えて勝ちに持っていく、セカンドプラン、サードプランぐらいまで描いていたものを勝ちにつなげられました。そういう面で、チームのムードは非常に良くなりました」

 指揮官は、川崎フロンターレ、浦和レッズ、ヴィッセル神戸との最近3試合で、「チームとしての戦い方がかなり整理されてきました」と感触を掴み、「それを京都戦でもぶつけたいと思います」と意欲を示した。

 またレネ・ヴァイラー前体制に続き欠かせぬ存在となっているゲームキャプテンも担う鈴木の存在について、岩政監督は「明らかにチームの中心。どんな状況でも鼓舞し、チームを前へ進ませてくれる。貴重な存在です」と、“信頼”を語った。

「彼もチームの流れ全体の中で活きていく存在で、どのような組み合わせのパーツによって生きていくか。それは状況によって変わってくると感じています。

 今のような形で置くのか、少しゲームを作るところに置くのか、完全にストライカーの位置に固定するのか。そこは調子の上がってきた選手との噛み合わせによって変わってくると思います。いろいろ流動的に、試合によって変えてみたいと思っています。

 これほど万能なストライカーはあまりいません。彼の活かし方は、チームとして、より用意していかなければいけません。彼がオーバータスクになっていたところは、少しずつ調整できていると思います。この流れでチームを作っていきたいです」

 また、鈴木が中盤に下がることで、相手の目線やマークを絞らせず重要なフィニッシュに向けて困惑させられるなどメリットがある一方、他の選手のプレーエリアを窮屈にしてしまうデメリットもあるのではないか。そのあたりについて、指揮官は次のように現状を捉えていた。

「そこは組み合わせによって変わります。優磨はいろいろ関わりたいという選手で、限定することで、やる気を削ぐようでは意味がありません。そのバランスについては、話し合いながら進めています。

 動き出しが速く目立ち、後方の選手もまず優磨を探そうとします。彼をどこに置くかで、選手たちが目指す場所も決まってきます。それを上手く作っていきたいです」

 そして荒木遼太郎や土居聖真が復帰し、アルトゥール・カイキ、エヴェラウド、エレケ、名古新太郎が調子を上げてきた。仲間隼斗も特長をチームに還元できている。さらには松村優太の復帰も近づいている。

「彼らの誰が調子を上げるのか、優磨との組み合わせで入っていけるか。試合によって、時間帯によって変わっていきそうな公算になってきています」

 岩政監督はそのように相乗効果に期待を寄せていた。

 鹿島として、岩政監督として、鈴木自身も何を考え、その個性をどのようにチームに生かそうとしているのか。いろいろ理解できる説明だった。

 そうして鈴木に相手選手の目が向いたところで、他のチームメイトがゴールを決める。それは鈴木自身も狙っている鹿島の勝利への道だ。

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