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【広島】絶望のミスから大逆転、キャプテン佐々木翔は天国の工藤壮人に「力をもらえました」と感謝。C大阪を下しルヴァン杯初優勝

佐々木翔。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

ミスパスからの失点は「僕の実力不足」。

[ルヴァンカップ 決勝]C大阪 1-2 広島/2022年10月22日13:05/国立競技場

 JリーグYBCルヴァンカップ決勝、サンフレッチェ広島がアディショナルタイムのピエロス・ソティリウのPKとコーナーキックからのハーフボレーと2ゴールで、セレッソ大阪に2-1の逆転勝利を収め、初優勝を果たした。

 自身のバックパスのミスから先制点を与えたが、最後は歓喜で締めくくったキャプテンの日本代表DF佐々木翔は、この日の朝、亡くなったことを知った元同僚の工藤壮人に「力をもらえたかなと思います」と感謝した。

「今までやってきたサッカーを乱れず続けられたのが良かったと思います。(自身のミスからの失点について)僕の実力不足です。力の足りなさを感じました。試合のあと、記者さんたちの前で、自分の力がなかった、と言わないといけないなと思いましたね。

 ただ、やることは変わらず一つの失点では崩れないよ、と、仲間が声を掛けてくれました。崩れることのなかったチームメイトに感謝しています」

 そう振り返った佐々木は優勝の瞬間、「嬉し涙で崩れてしまいました。これを目指してやってきました。最高でした」と歓喜を迎えた。

 そして2017・18シーズンに広島でともに戦った工藤壮人の逝去は、今朝知ったという。佐々木も涙をこぼし、「感情の整理が難しく、言葉では言い表せない状況でした」という。

「失礼なプレーは見せられない。僕にできる精一杯のことをやろう。そう自分に言い聞かせました。彼から力をもらえたのかなと思います。なかなかない逆転劇ですから」

 佐々木はそのように工藤に感謝した。

「最後まで崩れず、貫けました。積み重ねてきたことを、出せたと思います。僕がみんなに助けられました」

 不退転であり一心不乱に。工藤そして大勢のサポーターの後押しに支えられ――、佐々木が広島にタイトルをもたらした。ミヒャエル・スキッベ監督も「私たちのファンタスティックなキャプテンです」と称えていた。

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