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【日本代表 布陣考察】W杯前哨のカナダ戦、久保建英&上田綺世、2トップは試す価値あり! 鎌田大地も生きる。伊藤洋輝、谷口彰悟には先発チャンス。時差含めドイツ戦想定

(C)SAKANOWA

FIFAランキングは日本24位、カナダ41位。W杯で対戦するならば――。

[親善試合] 日本代表 – カナダ代表/2022年11月17日17:40(日本時間22:40)/アール・マクトゥーム・スタジアム(UAE)

 サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が11月17日、カナダ代表とUAE(アラブ首長国連邦)で国際親善試合を行う。日本にとってカタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(GS)初戦、ドイツ代表戦からちょうど1週間前、試合開始時間もほぼ同時刻という完全シミュレーションの一戦に。

 FIFAランキングは日本24位、カナダ41位。いずれもW杯出場国で、日本は7大会連続7回目、カナダは36年ぶりの2回目。両チームはW杯本番、決勝トーナメント1回戦で対戦する可能性がある。

 ドイツ戦から始まるW杯本番を見据え、日本の現実的な布陣考察をしてみよう。

 まず、日本は負傷などによりコンディションが万全ではなく調整中の選手が多い。冨安健洋(アーセナルFC)、浅野拓磨(VfLボーフム)、田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)はリハビリ中。遠藤航(VfBシュツットガルト)は8日の試合で脳震盪により救急搬送された。精密検査の結果、異常は見当たらなかったが、回復の途中であり欠場が濃厚だ。体調不良で合流が遅れている三笘薫(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)も、間に合ったとしても無理はさせないだろう。

 さらに所属先で戦列復帰したものの負傷明けのため短時間の出場となっていた、板倉滉(ボルシア・メンヒェングラードバッハ)、守田英正(スポルティングCP)、久保建英(レアル・ソシエダ)の起用法も細心の注意を払いたい。J1リーグ最終戦を欠場した酒井宏樹(浦和レッズ)も全体練習のフルメニューをこなしたという。

 そのように各国リーグの過密日程を経て迎えるW杯とあって、日本以外の参加国にも言えることだが、コンディションが万全の選手は限られている。ボランチであれば、柴崎岳(CDレガネス)しか元気な本職がいない状況で、伊藤洋輝(シュツットガルト)や板倉、鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)の“テスト起用”もあり得る。

 また、ドイツ戦では前田大然(セルティックFC)の先発が有力視される。果たして今回の試合でスタートから“手の内”を見せるかも一つ見どころに。日本のスピードスターはセルティックでは今季決して調子が良いとは言えないだけに、いかにW杯本番にピーキングを持ってくるかも勝負になる。浅野の状態も微妙なだけに、カナダ戦は後半や試合終盤から試運転という可能性もある。

 そうしたなか絶好調なのが上田綺世(セルクル・ブルージュ)。リーグ戦6試合5ゴールを決めて勢いに乗ったままカタールに乗り込んできた。

 日本代表では最近左MFで起用される久保建英だが、レアル・ソシエダでは、レギュラーポジションを掴み一番輝きを放っているポジションがFW――2トップだ。しかも、もう一人のFWがあらゆるタイプに変わっても、それぞれの特長を引き出している。

 加えて、当初の課題とされた、トップ下タイプのダビド・シルバとの共存にも成功し、二人がそれぞれの良さを生かしている。イマノル・アルグアシル監督が久保活用術の一つ最適解を見出したと言える。

 日本代表に置き換えると、鎌田大地との共存により、それぞれが持ち味を出せる可能性もある。

 絶好調の上田も鹿島とセルクル・ブルージュでは2トップで得点を重ねている。日本代表で活用しない手はない。その2トップはオプションで試す価値は十分ある。先発はもちろん、試合途中からでも面白い。また町野修斗の追加招集には、森保一監督のそんな2トップ構想もあるように感じられるのだが……。

 久保はレアル・ソシエダでも左MFに入ればまずまずのプレーを見せている。ただ攻撃の選択肢が縦突破中心になって窮屈なプレーを強いられ、直近の試合でも結局、最後は武器のカットインも可能な右MFに回っている。

 センターバックは冨安が不在のなか、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、伊藤洋輝(シュツットガルト)にチャンスが巡ってきそうだ。中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC)の負傷離脱に伴い、伊藤の左SB起用もあり得る。

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