【ポーランド攻略法】ジエリンスキら”眠らせたまま”光あるベスト16の道へ
2CBにプレスをかける「ポーランド対策」で2トップの採用も?(C)SAKANOWA
コロンビア戦で長友がクアドラードを封じ込めたように。
[ロシアW杯 グループH] 日本 – ポーランド/2018年6月28日 日本時間23:00/ヴォルゴグラード
FIFAワールドカップ・ロシア大会グループリーグ、日本代表は日本時間の6月28日23時からポーランド代表と対戦する。引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まり、負けても別カードのセネガル代表対コロンビア代表の結果によってはベスト16に進める。
FIFAの公式サイトが発表しているポーランドの予想スタメンは次の通り。
GKファビアンスキ(28歳)、DFピシュチェク(33歳)、グリック(30歳)、ベドナレク(22歳)、ベレシンスキ(25歳)、クリホビアク(28歳)、グラルスキ(25歳)、リブス(28歳)、ジエリンスキ(24歳)、レヴァンドフスキ(29歳)、グロシツキ(30歳)
平均年齢は27.4歳。若手からベテランまで幅広い世代から選ばれている。
2006年のドイツW杯以来3大会ぶりの出場とあってレヴァンドフスキをはじめ多くの選手が初出場だ。独特の雰囲気など”場慣れ”できているかどうかは、日本やコロンビアと差があったと言えた。セネガル戦ではDFにシュートが当たって先制点を与え、治療を受けてピッチに戻る選手にバックパスを拾われシュートを決められるなど不運が重なり、出鼻を挫かれた(●1-2)。勝点獲得がノルマとなり重圧の掛かったコロンビア戦では、先制点を許したあとに前掛かってバランスを失った(●0-3)。
今大会ノーゴールのレヴァンドフスキはもちろん、24歳の新司令塔ジエリンスキ、サウサンプトンでシーズン終盤にポジションを掴んだ22歳のDFベドナレク、ダイナモの25歳のベレンスキ……。日本としては、彼らを目覚めさせないまま試合を終えることが理想だ。
コロンビアとの初戦、日本は長友佑都がクアドラードを封じたことで日本に流れをもたらした(そのクアドラードは第2戦のポーランド戦で覚醒し、快勝をもたらしている)。そのときのように、レヴァンドフスキやジエリンスキに自由を与えず、戦意を失わせるぐらいの粘り強い守備で対応したい。チームとして、目的を持っているかどうかは大きな差だ。
日本は複数のスタメンが入れ替わりそうだ。非公開練習が続いているため、あくまでも予想になる。日本のスポーツ新聞は足並みを揃えて、先発6人が入れ替えると報じている(GK川島、DF酒井宏、吉田、槙野、長友、MF山口、柴崎、酒井高、宇佐美、FW岡崎、武藤)。一方、FIFA公式サイトは、これまで2試合と同じメンバーだと予想している。
セネガル戦から中3日。状態を優先するのであれば、武藤、山口が先発する可能性は高そうだ。乾の疲労が溜まっていれば、宇佐美の起用もあり得る。ただ最終ラインとGKに関しては、西野朗監督は元々Jリーグ時代でも、故障者が出ない限り、勝っていれば入れ替えないスタンス。古傷を持つ昌子が出られるかどうかは気になり、日本の運命もかかわってくるか。
いずれにせよ、このグループリーグ2試合で続けてきた、相手のストロングポイントを消しつつ、チャンスを逃さないしたたかな戦いを貫きたい。例えばレヴァンドフスキに対し徹底したマンマークをつけて様子を見るのも、決して悪い手ではない気がする。
もう一方のセネガル対コロンビアは、いずれも決勝トーナメント進出の可能性を残している。情報の共有もポイントになる。引き分け以上でベスト16が決まるわけだが、攻めるのか、守るのか、そのあたりの意思疎通は(特にラスト15分間)常に図って試合を進めたい。レヴァンドフスキも、ジエリンスキも眠らせたまま、できればゴールと勝点を掴んで、日本は光の差し込むベスト16の道へ突き抜けたい。
文:サカノワ編集グループ