【浦和】ギアクマキスのアトランタ移籍“決定”「ハイジャック成功」。セルティックを離れメディカルチェック
セルティックのギリシャ代表FWギアクマキス。(Photo by Ian MacNicol/Getty Images)
オランダで浦和の検査を受けたあと一転、まさか覆される。
J1リーグ浦和レッズとメジャーリーグ・サッカー(MLS)のアトランタ・ユナイテッドFCが獲得を目指していたスコットランド1部セルティックFCのギリシャ代表FWギオルゴス・ギアクマキス(Georgios Giakoumakis)が2月5日、アトランタに移籍することが確実になった。移籍情報を専門とするジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏(@FabrizioRomano)が「交渉が完了した」と報じた。
セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は直近の記者会見でギアクマキスの移籍について、すでにクラブを離れていて「間もなく決まるでしょう。もう私のレーダーには乗っていません」と、構想外にあることを明かしていた。
すると現地4日(日本時間5日)、ロマーノ氏は次のようにコメントした。
「ギオルゴス・ギアクマキスがアトランタ・ユナイテッドにDP(特別指定選手)として移籍決定! アトランタのプレシーズンが行われているメキシコに代理人のブラッシュ・ホセインと共に、メディカルテストのため渡航した
セルティックは430万ポンド(約6億8000万円)を受け取り、選手はオプション付きの3年契約にサインする」
ロマーノ氏はそのあと「ハイジャックは成功した」と、土壇場での浦和からの引き抜き成功を強調している。
二転三転したギアクマキス移籍騒動も、これで決着を迎える。
ギリシャメディア『SDNA』によると、まず浦和がギアクマキス獲得に向けて、移籍金350万ユーロ(約5億円)[※一部では400万ユーロ(約5億6000万円)とも)で完全移籍のオファーを提示。セルティックとはクラブ間合意に達した。
ただギアクマキス自身はUCサンプドリア、アトランタと「個人合意」に達していて、日本に行くことを拒否するような姿勢を示していた(サンプドリアなどは移籍金を支払えず断念)。
ところがギアクマキスがオランダに渡り、浦和のメディカルチェックに「合格」。一転して、レッズ行きが濃厚となった。
しかし――最初の「期限付き移籍+買い取りオプション」のオファーを拒否されていたアトランタが1月28日、新たな条件を提示。サラリーキャップの枠外となる特別指定選手(DP[Designated Player]スポット)として迎え入れる条件を提示。これで個人、クラブとも合意に達したということだ。
MLSのサラリーキャップ制がやや複雑な制度のため、そこでまた問題があれば、もう一度、浦和にチャンスが来るかと思われたが……。ついにこの件も“決着”することになった。
前線にパワーとスピードをもたらし、プレスバックも怠らないハードワーカー――そんなタイプを求めていたことが分かる。浦和は開幕を前に、また新たに「9番」タイプのストライカー補強を目指すことになる。