【浦和】審判への異議で警告、新キャプテン酒井宏樹「抗議ではなく一緒に認め合いながら試合を進めていきたかった」
浦和の酒井宏樹。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
オフサイドだったのでは――確認に向かいアピールしたところ。
[J1 1節] FC東京 2-0 浦和/2023年2月18日14:00/味の素スタジアム
J1リーグ開幕1節、浦和レッズは0-2でFC東京に敗れた。カタール・ワールドカップ(W杯)日本代表の酒井宏樹は負傷明け、“ぶっつけ本番”で右サイドバックとして先発出場し81分までプレー。28分にはオフサイドではないか……というシーンで副審と主審にアピールしたところイエローカードを受ける場面もあった。
ちょうど両チームの球際での激しさが増していったなか、27分、中村帆高の飛び出しではないかという場面、そのまま流されてFC東京のコーナーキックに。今季キャプテンに就任した浦和の酒井が副審に確認に向かい、オフサイドではないかとアピール。すると主審がそこに入り、酒井へイエローカードを提示した。
日本サッカー協会審判委員会は今季、審判への異議に対し、より厳しくイエローカードを出していくと選手にも通達している。そういった背景もあったが、ちょうど試合全体がヒートアップしていたなか、主審が注意ではなくいきなりイエローカードを出したことで、そのあと判定絡みで試合がやや不安定になった(後半の判定は、安定していた)。特に東慶悟がSPA(チャンス阻止)で2枚目のイエローカードでは……というシーンでもノーカードになり、浦和の選手たちも明らかに戸惑っていた。
酒井は試合後、イエローカードを受けたシーンについて、次のように語った。
「もちろんイエローカードをもらわないことが大事。僕のなかでは、審判とコミュニケーションを取ろうとしたところで、聞いてもらえずイエローカードを受けてしまいました。納得はしていません。ただハーフタイムに入るところで、主審と話をして、別に抗議ではなく、一緒に認め合いながら試合を進めていきたいとは伝えました。そこは行き違いがあったと受け止めています」
主審としても、今季の基準(スタンダード)を示す一戦でもあった。ただ確かに対話を挟まずイエローカードを提示したのは、他にも方法があったようにも見えた。
「初戦ですし、レフェリーのみならず会場全体がまだ固くなっているところはあったと思いますし、決して機械ではないので、リスペクトをし合えればと思いました」
また、酒井自身は試合直前に合流できたという。
「チーム練習を全くしていなかったので、ここから良くなるしかないです。しっかりチームに還元できるようにしていきたいです。アキ(明本考浩)が右サイドバックでしっかりプレーしてくれたのは頼もしいし、自分が得意なポジションで後輩たちに無理させないように、コンディションを上げていきたいです」
そのように日本代表サイドバックは前を向いた。
浦和は次節25日、再びアウェーで横浜F・マリノスと対戦する。