【浦和】PK成功率100%のショルツ「いつも緊張している」。チーム今季初ゴール、覆っていた重圧から解き放つ
浦和のショルツ。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
J1通算50試合目の節目、ゴールで飾る。「全員に自信が漲り、2点目を取りに行けた」
[J1 3節] 浦和 2-1 C大阪/2023年3月4日15:00/浦和駒場スタジアム
J1リーグ3節、浦和レッズがセレッソ大阪に2-1と逆転で、今季リーグ初勝利を収めた。アレクサンダー・ショルツはPKで今季チーム初ゴールを奪い、センターバックとしてフル出場。試合後、この日がJ1リーグ通算50戦目の出場だったと伝え聞くと「では、もう50いきましょう!」と語った。
その日本での一つ節目となる試合をホームで迎え、しかも待望のチーム今季初ゴールを決めて、駒場スタジアムに熱狂をもたらした。
その61分、PKのシーン。最初はこのキックを獲得した興梠がペナルティマーク付近でボールを持っていた。浦和の30番が蹴るのか――とスタジアムの大観衆も見守るなか、しかしそのボールをショルツに託した。
ショルツによると、ミーティングでは、原則としてショルツがPKキッカーを担うことが決まっていた。ただ今回、キッカーの“権利”は基本的に、獲得した興梠にあった。もしも、興梠が蹴る、と直訴していれば、ショルツも「もちろん、そうしていた」そうだ。
ちなみにプロキャリアで、これまで一度もPKは失敗していない。ただ何か特別な練習をしたことはないそうだ。
この日は駒場の熱い応援に包まれるなか、キッカーを務めた。緊張したのでは? という問いにレッズの闘将は「いつも緊張しています(笑)。しかも今回は1点負けていたので、これは絶対にミスが許されない状況でしたから」と明かした。
「これまでの2試合無得点でした。PKではありましたが、この1ゴールによって全員に自信が漲り、2点目を取りに行けました」
そのように、このPKの重要性を感じていた。ショルツがその一撃を決めたことで、チームに覆っていた重圧から解き放った。
「試合ごとに良い方向に進めています。枠内シュートも多かったです(シュート数12本対6本、枠内5本対1本)それを決めていけるように。もっともっとゴールを決めていきたいですね」
30歳のデンマーク人DFはそのように語り、試合中とは異なる優しい笑みをこぼした。
浦和はリーグ1勝2敗の勝点3とした。8日にはルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦、11日のリーグ戦では現在3連勝中のヴィッセル神戸と、いずれもアウェーで対戦する。