【鹿島】バス囲み騒動に岩政監督「有り難いと思っている」。サポーターから“降りてこい”、しかし前へ立たなかった理由は?
福岡戦前日のオンライン取材に応じた鹿島の岩政大樹監督。(C)SAKANOWA
5日のルヴァンカップ福岡戦、「フレッシュな選手を起用するタイミング」。
[ルヴァンカップ GS3節] 鹿島 – 福岡/2023年4月5日19:00/カシマサッカースタジアム
J1リーグ鹿島アントラーズの岩政大樹監督が4月4日、翌日のルヴァンカップ・グループステージ(GS)3節のアビスパ福岡戦を前にオンラインによる取材に応じた。そのなかで1日のホームでのリーグ6節サンフレッチェ広島戦(●1-2)のあと、チームバスが一部サポーターに囲まれて動けなくなる騒動が起きたことについて質問を受けた。そのバスに乗っていた指揮官は期待の大きさを実感し、むしろ「有り難い」と感じたと語った。
今季リーグ3試合、しかも昨年8月からホームで未勝利が続く。そして、またも逆転負け……。すると一部のサポーターが広島戦後、選手と指揮官らを乗せたチームバスを囲み、1時間以上にわたり、その不甲斐なさに対し怒りの声をぶつける事態が起きた。
この時の心境など、岩政監督は次のように語った。
「いろんな人が僕を心配してくれて、いろんな声を送ってくださいました。一方で、僕は鹿島サポーターをよく知っていて、何と言えばいいのでしょう、すごく有り難いと思っています。
今の鹿島サポーターは、厳しい言葉を投げかけて期待してくれているか、または優しい声をかけて支えようとしてくれているか、表し方がその二つに分かれると思います。僕はバスの中にいて、その期待をずっと受け止めていました」
立ち往生が続いたが、指揮官は冷静であったと言う。
「イライラすることは全然なく、僕がよく知っている方たちで、鹿島を何とか勝たせてあげたいという気持ちの伝え方を、それぞれが示してくれたと感じています。有り難いと思っています」
そして『結果』で応えていきたいと、改めて意を決したそうだ。
「いろんな人が絶対にお前は出ていくなよと言われたので、バスからは出ませんでしたが、僕は否定的に感じていません。ブレていません。今、選手たちとしっかり歩めていて、選手たちはひたむきに取り組み、この2日間もいいトレーニングができています。
どんどん積み上がっているところを見せ、あとは結果につなげて爆発する時まで、僕がここでブレずに続けることです。いろんなことが確認できて、良い経験でした。いろいろ考えました、本当に……」
そのようにスタッフから降車しないように静止されていたと説明。ただ、サポーターの熱意が、より直接的に伝わってきた機会だったと捉えていた。
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GS突破へ勝点3がほしい5日の福岡戦に向けて、「高さのある選手を最終ラインに5枚おいてスペースを消してくる。どの世界でも見られる現象ですが、それをやられるとなかなか崩すことが厳しいと思います」と警戒。今回はリーグ戦との連戦が続くため、「フレッシュな選手を起用するタイミングだと考えています」とホームでの連戦、選手の大幅な入れ替えを示唆した。