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浦和が名古屋の発表に反論「意図的に歪曲した事実」。あたかもスタンドプレーであるかのような指摘は、事実に即していない

浦和レッズのサポーター。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

多くの浦和サポーターが2階から1階席への「振替券」を入手できず。しかし名古屋からの発表がないまま試合当日を迎える事態に…。

 J1リーグ浦和レッズは4月12日、公式サイトで「名古屋グランパス様による4月10日の情報発信について」と題し、先日の試合でのサポーターの違反行為の報告とともに、ゴール裏ビジター(アウェー)応援席の振り替えの手配なども浦和が勝手に行ったという内容について、具体的に反論する投稿を行った。

 浦和は一部サポーターによる違反行為が行われた事実を認め改めて謝罪している。そのうえで2階から1階への座席変更の問題で、名古屋が浦和の対応について「クラブ間で合意した内容を独自に書き換え、以下のように事実と異なる認識を与えてしまう発信となることがありました」など一方的に批判した内容について、浦和は事実を歪曲しているとして今回、サイトで反論する声明を発表した。

1)「クラブ間で合意した内容を独自に書き換え」という表現について

 両クラブ間で使用文言など事前合意しておらず、「『書き換え』という表現は相互に添削を行うなどのプロセスがあった場合に用いられるべき」と指摘。

2)「3/19(日)の浦和レッズ発信から試合開催まで追加の協議を行った事実はないにもかかわらず、2階から1階への座席位置変更の協議を継続しているかのような発信」という報告について

 浦和の発表は「協議を行なってまいります」であり、実際、名古屋に協議を持ちかけていた。Eメールでの発信も残っているはずだが、そうした「事実」に一切触れていない。そのうえで、「結果的に協議が実現しなかったことを理由に弊クラブがファン・サポーターの皆さまに対して虚偽の報告を行ったという受け取り方もできてしまうこちらの表現は不適当であると考えております」と指摘している。

3)チケット振替の対応について、名古屋が対応することになっていたが、「浦和のスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信があった」件について

 多くの浦和サポーターが2階から1階席への「振替券」を入手できず混乱していたという。そのため浦和は名古屋に、公式サイトなどでその対応に関する情報発信を複数回に渡り依頼してきたが、賛同を得られなかった。

 名古屋から「振替に必要な座席数の確保」はできるという情報を得ていたものの、浦和サイドからその発表はできずにいた。そのため浦和サポーターの不安を少しでも取り除くため、「サポートする」という発信を行い、現地へ通常の2倍以上のスタッフを派遣した。

「浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」との指摘についても、あくまでも「サポート」であり、むしろ名古屋スタッフの手を煩わせぬため、浦和サポーターへの対応のためだった強調している。浦和は「あたかもスタンドプレーであるかの様なご指摘は事実に即していないと考えております」と、名古屋の一方的な発表にむしろ困惑している。

 そしてクラブは「浦和レッズのファン・サポーターの皆さまへ」として、次のようにまとめている。

――・――・――・――・――

 私ども浦和レッズは、浦和レッズの一員であるファン・サポーターの皆さまによる、チーム、選手、そしてフットボールへの情熱を悪用し、意図的に歪曲した事実をオウンドメディアに掲載するなどして扇動することはこれまでも、そしてこれからも絶対にいたしません。

 当然ながら、事実誤認や作業ミス等で誤った情報を掲載してしまった場合には適宜謝罪、修正を行わせていただきますが、今回の名古屋戦での席割変更に関する一連の投稿はそのいずれにも該当しないため、削除、修正の予定はございません。

 また本件、本来でありましたら選手、チーム、そしてファン・サポーターの皆さまをサポートすることに全力を注がなくてはならないクラブが、この様に皆さまの目に触れる形で上記やり取りを発信することとなり誠に申し訳ございません。

 浦和レッズは、豊田スタジアムでファン・サポーターの皆さまと共に闘い、勝点を獲得できたことに大きな意味を感じております。

 ここからは、今週末に控えた新・埼スタでのホームゲームや、月末に始まるACLファイナルなどに全身全霊を傾けてまいります。

 これからも共に、闘ってまいりましょう。

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