【浦和】興梠+カンテ「2トップ」。スコルジャ采配が的中、一方、初セッションで浮かんだ課題とは?
浦和レッズの興梠慎三(左)とホセ・カンテ(右)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI , URAWA REDS
数的優位の状況で実現、「二人ともクリエイティブで、中盤とのコンビネーションからも崩せる」。そこにリンセンも加わる。
[J1 9節] 川崎 – 浦和/2023年4月23日16:00/等々力陸上競技場
J1リーグ9節、浦和レッズが川崎フロンターレとのアウェーでの一戦に挑む。公式戦9試合負けなし、リーグ6試合無敗(4連勝など5勝1分)と結果を残すなか、負傷者が相次ぎ苦戦するとはいえ強豪である川崎と、このあとの AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝のアル・ヒラルとの2試合を見据えて、貴重な腕試しの場となる。
4月15日の北海道コンサドーレ札幌戦では、試合途中(64分)から興梠慎三とホセ・カンテの2トップが短時間だが採用された。
退場者を出していた札幌に対し、なかなか攻め切れずにいたなか、マチェイ・スコルジャ監督の采配と狙いが的中。前線の2人が高い位置から3バックのストッパーにプレスをかけて札幌のラインを全体的に押し下げ、2列目以降の攻撃を促す。
数的優位の強みを発揮して、フリーだったCBアレクサンダー・ショルツが駆け上がりゴールを決めた。
ただ、そのあとホセ・カンテが退場処分を受けたたため、「興梠&カンテ」の2トップによる初セッションは12分のみとなった。
「札幌は10人ながらも固い守りをしていました。私たちは相手のデェイフェンスラインを動かしてプレーしようとしましたが、プレースピードがなかなか上がりませんでした。そこで2トップにしました。するとショルツが非常にいい判断で駆け上がり、ゴールを決めてくれました」
スコルジャ監督はそのように試合後の記者会見で布陣変更の意図を説明していた。その狙いを選手たちが理解して生まれたショルツ弾だった。
一方、興梠はカンテとの初コンビを経て、今後のテーマと期待を口にしていた。
「(カンテが)真ん中でどっしり構えてくれるかなと思っていたが、意外とサイドに顔を出して(パスを)さばいてという感じでした。2トップになった時、どちらかというと僕がその役割を担おうとしていたので、ちょっと予想外でした。
(ホセ・カンテが)退場になりましたが、これからACL決勝もあり、あの気迫は脅威になります。彼のコンディションが上がっていくことが、チームにプラスになる。退場になったことを誰も責めていないし、これから良くなっていくと思います」
札幌戦では、数的優位に立ったことで2トップが採用された。ただ、スコルジャ監督はこれからも守備を固める相手に対しゴールがほしい時、ダブル・ストライカーを配置しての打開を試みていく考えを示唆した。
「(興梠&カンテについて)二人同時にピッチに立つことは可能だと思います。二人ともクリエイティブな選手であり、中盤とのコンビネーションからも崩せます。一つのオプションになり得るはずです」
指揮官はそのようにルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦のあとに語っている。
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そこにブライアン・リンセン(体調不良から調子を戻してきた)も加わってくる。浦和が戦い方の選択肢と幅も広げながら、川崎戦、そしてアル・ヒラルとのアジア頂上対決(ACLファイナル)へと向かう。