【移籍】エムバペ、レアル・マドリードと交渉準備。去就は二択「契約延長or今夏移籍」、パリSGの定めたタイムリミットは2週間
パリ・サンジェルマンのフランス代表FWエムバペ。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
PSG会長「フランス最大のクラブが弱体化するだけ。フリーでの退団はあり得ない」
フランス1部パリ・サンジェルマンのFWキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)の去就問題が揺れている。パリSGのナーセル・アル=ヘライフィー会長は、クラブの弱体化を招くだけだとフリートランスファーになっての退団を“阻止”する考えで、24歳のフランス代表ストライカーに「契約延長or今夏の退団」という条件を突き付けているという。
『トランスファー・ニュースライブ』は7月6日、アル=ヘライフィー会長のエムバペの去就に関するコメントをレポート。同会長は「エムバペがフリートランスファーでの退団を望んでいると聞いた時、私は本当にショックを受けました」と心境を明かしている。
「彼は素晴らしい選手であり紳士です。だからフリーで去り、自国の最大のクラブを弱体化させるなんて、彼らしくありません。ショックを受けるとともに失望しました」
一方で雇用する立場として、エムバペのフリー退団を阻止する姿勢を明らかにしている。
「私たちの立場は強いです。エムバペがフリーで出て行くことはありません。世界最高の選手が無償で出て行くなんて。エムバペは来週、長くても2週間以内に決断する必要があります。彼が(新たな契約を)更新するかどうか、ドアは開いています。私たちはムバッペに残ってほしいですが、無料で出ていくことはない。それが事実です」
エムバペは2023-24シーズンでパリSGとの契約満了を迎えるが、あと1シーズンの延長オプションがついていた。しかし、そのオプションを行使せず、来夏フリーになるとクラブに意向を伝えていた。そのため、移籍金の発生する、この夏の移籍の可能性が出てきた。一方、同会長は上記のように、改めて契約延長について検討する期間を設定している。
移籍情報を専門とするジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は7月6日、自身のツイッター(@FabrizioRomano)で、エムバペの状況について、「◎パリSGは5月からスタンスを変えず。新契約にサインするか、今すぐクラブを去るか。◎レアル・マドリードに対する拒否はなく、パリSGは7月~8月に交渉する用意をしている。◎パリSGはまだ延長を望んでいる。叶わない場合、エムバペの最終的な価格を決定することになる」と報告している。
いずれも、上記のアル=ヘライフィー会長の発言と符合する内容だ。エムバペの心境はいかに。スーパースターのこの夏のレアル・マドリード移籍に向けて、じわじわと可能性が出てきた。