【川崎】PK失敗の家長昭博が珍しく明かした苦悩「多くの本数を蹴ってきた分、壁を感じている」
川崎の家長昭博。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「そういった意味での駆け引きが僕の中であるのは嬉しいこと」
[J1 21節] 横浜FM 0-1 川崎/2023年7月15日19:03/日産スタジアム
J1リーグ21節、川崎フロンターレが後半アディショナルタイムの車屋紳太郎のゴールで、首位の横浜F・マリノスに1-0の勝利を収めた。横浜FMは今季ホーム初黒星、川崎はリーグ2連勝、公式戦では天皇杯を含め3連勝に。今回首位を撃破し、22日には2位ヴィッセル神戸とアウェーで対戦する。
川崎の家長昭博は右ウイングで先発し、最後は3-5-2の2トップの一角に入って劇的勝利に貢献した。
「(どちらに転ぶのか分からない展開。明暗を分けたのは?)皆さんが見ていたのと一緒で、どうなるのか分からない展開でした。僕がPKを外したことで、より分からなくなってしまいました。でも最後は決められそうな雰囲気がありました。ただ相手にもそれはありました。やっているほう(選手)も、皆さんと同じ感じでした」
そう家長は試合後に淡々と語り、横浜FMとは試合内容でもまだ差があると実感したという。
「(首位相手に攻撃の感触は?)カウンターではチャンスを作れて狙いを出せましたが、しっかりボールを動かす時間では、それほど効果がなかったと思います。順位をさらに上げていくには、そういうところが重要になり、マリノスさんが90分間では自分たちの時間を確保していた印象を受けました」
また、この試合の72分、遠野大弥が倒されて得たPKのキッカー役を担った。しかし先月37歳になったレフティの渾身のキックはGK一森純に阻まれ、地面に跳ね返ったあとクロスバーを叩き、ビッグチャンスを逃した。
家長は試合後、珍しく“苦悩”を口にした。
「多くの本数を蹴ってきた分、最近難しくなってきている部分があります。そこを打破しなければいけないと、壁を感じています。ただ、そういった意味での駆け引きが僕の中であるのは嬉しいことではあります。(PKを止められたのは)自分の力不足です」
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22日には台風で延期になった16節の2位ヴィッセル神戸とのアウェーゲームが組まれる。フロンターレの41番は「僕らの勝点の現状はそれほど変わっていません。マリノスが一番上にいて、神戸が続き、そこからかなり離されているところにいます。今日勝つことも大事ですが、来週勝つことがもっと大事だと思います」と、クールに熱く気を引き締めていた。