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「当然」「やりすぎ」社長謝罪に賛否両論。G大阪サポーター“J2柏コール”で

ガンバ大阪のサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「選手、審判へのリスペクトを持った応援で後押しを」

[J1 21節] G大阪 3-1 柏/2023年7月16日19:03/パナソニックスタジアム吹田

 J1リーグのガンバ大阪は7月17日、前日の柏レイソル戦で勝利したあと、サポーターの一部が“J2柏”コールを行ったことについて、公式サイトで謝罪した。クラブは「大変不快な思いやご迷惑をお掛けしました」として、次のように小野忠史社長名義でコメントしている。

「7月16日に開催されました明治安田生命J1リーグ第21節・柏レイソル戦の試合終了後におきまして、一部のガンバ大阪ファン・サポーターにより、柏レイソルを揶揄するコールが行われました。

 このたびの行為により、大変不快な思いやご迷惑をお掛けしました柏レイソル関係者及び柏レイソルを応援される方々、ならびにご来場いただきました全ての皆様にクラブを代表して深くお詫び申し上げます。

 ガンバ大阪は常に対戦クラブ、選手、審判へのリスペクトを持って、フェアプレーの精神で戦います。

 ガンバ大阪ファン・サポーターの皆様におかれましても、常に対戦クラブ、選手、審判へのリスペクトを持った応援で後押しいただきますよう、よろしくお願いいたします。 株式会社ガンバ大阪 代表取締役社長 小野 忠史」

 フロントのこの対応に、SNS上では「謝罪は当然。もっと早くても良かった」「多くのライト層はドン引きしていた」「不快な行為」「クラブにはマイナスの行為」と評価する声が上がっている。一方で「自発的な行為。ここまでクラブが口出しすることではないのでは」「エンターテイメトとして、つまらなくなる」「クラブが公式に謝罪することのほどだろうか」と、賛否両論が渦巻いている。

 ちなみに伏線としては、G大阪は4月29日のアウェーでの鹿島アントラーズ戦で0-4の完敗。東京駅からさらにバスで約2時間かかるカシマスタジアムまで駆けつけていたガンバサポーターからは試合後、大ブーイングが起きた。さらに、あいさつに来た昨季まで所属した昌子源にまで同じくブーイングを浴びせるという珍しい光景も見られた(もちろん、なぜ出て行ったんだという意味も込められていた)。

 さらにリーグ4連敗を喫した5月14日のアウェーでの浦和レッズ戦後、ガンバの一部サポーターから選手たちにブーイングも起きていた。ただ、そこへ逆サイドのゴール裏にいた一部のレッズサポーターから「J2大阪」コールが起きたのだ。このいろいろんな意味が込められた「大阪」コールに、サポーターも触発され、このままでいいのかとG大阪の選手たちを鼓舞する大きな声援や拍手も起きた。鹿島戦後とは異なる一体感もあった。

 そしてチームは5月20日の横浜F・マリノス戦で5連敗を喫したが、そのあとのアウェーのアルビレックス新潟戦から4連勝。鹿島にもホームでは2-1のリベンジを果たし、今回の柏戦までリーグ7試合黒星なしとしている。

 事象には背景がある。歴史も作られてきた。ただ、それぞれの立場により、時代にそぐわないと、判断されるケースも出てくる。ダニエル・ポヤトス監督も試合後、柏に謝ったという。今回のサポーターの行為とクラブの謝罪が、チームにどのような影響を及ぼすのか――。

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