【浦和】デザインされたコーナーキックが結実。リンセン弾にキッカー岩尾憲「チームの武器として継続できれば」。ルヴァンカップG大阪を撃破、準決勝は横浜F・マリノス戦
浦和の岩尾憲。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
スコルジャ監督「前迫(雅人)コーチはセットプレーの分析が得意。これからセットプレーからのゴールは増えていくでしょう」
[ルヴァンカップ準々決勝 第2戦] 浦和 3-0 G大阪/2023年9月10日19:03/埼玉スタジアム
ルヴァンカップ準々決勝・第2戦、浦和レッズがブライアン・リンセンの2ゴールとアレックス・シャルクの2試合連続ゴールで、ガンバ大阪に3-0の勝利を収めた。2戦合計スコア4-0で、ベスト4進出を決めた。浦和はルヴァン杯準決勝、10月11日(アウェー)・15日(ホーム)に横浜F・マリノスと対戦する。
先制点は、岩尾憲のコーナーキックからブライアン・リンセンが完全にフリーになってヘッドで合わせて決めている。
この場面をVTRで見ると、浦和が“完璧”にG大阪の守備を攻略していることが分かる。
G大阪はゾーンディフェンスで対応。そこに浦和の選手たちが駆け引きをするようにして、ラインを押し下げる。そこにできたスペースへ少し回り込むようにリンセンが後方から入って、ドンピシャのヘッドで叩き込んだ。
岩尾は試合後、次のように解説した。
「ブロックする選手も、スペースへ入ってくる選手(リンセン)も、スカウティングで言われていたことを毎試合愚直に行ってきて、この試合で、上手くリンセン選手が決めてくれました。こうしてダイレクトで決まるシーンはこれまで少なかったですが、そのポイントに配球はできていました。今日ひとつ決まったことで、蹴る側としてはセルフイメージが高まりました」
G大阪のみならず、セットプレー時にゾーンディフェンスで対応する相手に対し、狙ってきた一つということだ。
岩尾は「セットプレーで決めることは流れが関係ないので、チームの武器として、継続できればいいと思います」と、この成功体験を次に生かしたいと語る。
もちろん、今度はその対策をしてくるに違いない。であれば、ニアを突く、あるいは、もう一つ後方から飛び込む……など、また新たなパターンも試みていける。
注目記事>>三木谷浩史会長がゼレンスキー大統領との再会を報告「良い議論ができました」
浦和のマチェイ・スコルジャ監督は試合後の記者会見で、「セットプレーはギャンブルの要素があるので簡単ではありません。前迫(雅人)コーチはセットプレーの分析が得意で、これからセットプレーからのゴールは増えていくでしょう」と頷いた。まさにチーム全体で奪ったゴール――指揮官はこの1点の価値を強調していた。