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Jリーグは海外注目の投資先。ホリエモン「浦和レッズはクリロナを買うべき。ワールドツアーができる」

アル・ナスルのクリスチアーノ・ロナウド。(Photo by Yasser Bakhsh/Getty Images)

むしろつい最近までは「浦和のほうがパリSGより経営力は上だった」。

 実業家の堀江貴文氏がこのほどユーチューブの公式チャンネル『ホリエモンチャンネル』で、J3リーグFC今治のオーナーである元日本代表監督の岡田武史氏との対談「日本のプロスポーツは魅力的な投資先? 一流のチームをつくる経営戦略【岡田武史×堀江貴文】」を公開した。そのなかで浦和レッズが話題になり、ホリエホンこと堀江氏はパリ・サンジェルマンのようなクラブになり得る経営力はあると主張。クラブの「価値」を高める経営を推奨している。

 かつてはジーコが鹿島アントラーズを選んだように、リオネル・メッシのアメリカ行きについて、堀江氏は「引退後のことも考えている」と語る。そもそもメッシの移籍先であるインテル・マイアミは知名度などなかったが、デイビッド・ベッカム氏が共同オーナーになり「大金をはたけば、そこへ行く」という流れを作ったと説明。ベッカム側にも米国という巨大なマーケットで、サッカーのナンバーワンになるという目論見があったと言い、「お金次第で動く世界」であると説明する。

 そうした流れがあって、現在のサウジアラビアのサッカー熱も到来している。そうやってスポーツ界の「金次第」の時代の変遷を振り返る。

 そしてJリーグ。台湾・韓国の大企業は日本に投資をしたがっていて、その候補の一つが日本のスポーツビジネスであると言う。

 堀江氏は語る。

「彼らは日本のプロスポーツを(投資先に)考えている。台湾、韓国では(世界的に)知名度が低く、Kリーグも中途半端。Jリーグはすごくいい。外資制限がなくなったのは正解で、台湾などはけっこう買いたがっている」

「日本に投資をしたがっている人がいる。Jリーグは三顧の礼で迎え入れて、日本のアドバンテージを生かすべき」

「Jリーグも30年の歴史ができた。中国や東南アジアでも世界に戦えるリーグは作れていない。だからこそ、経営参画しませんか? 丸ごと買いませんか? と。そうした先で、メッシを獲ろう、という話にもなるわけです」

 サウジアラビアのアル・ナスルがクリスチアーノ・ロナウドをマンチェスター・ユナイテッドから獲得し、そこからサウジブームが過熱していった。もちろん、それもまた高額なサラリーが前提での話でもあった。

 また、カタールはワールドカップを開催を実現。カタール投資庁がパリ・サンジェルマンの実質的なオーナーになり、キリアン・エムバに続き、メッシ、ネイマールらスター選手を獲得していった。

 とはいえ、フランスのリーグアンは5大リーグからランク的に下に位置する。パリSGがこうして世界から脚光を浴びたのも最近のこと……カタールの支援を受けてからである。

「日本へのツアーで相当額を稼いでいる。そうやって投資に成功したと言える。パリ・サンジェルマンであれば、そもそも(カタールが実質的なオーナーになる以前)の売り上げや経営規模は、浦和レッズとそこまで変わらなかったと思う。むしろ浦和レッズのほうが経営力は高いと思います」

 浦和がそのようにクリスチアーノ・ロナウドやメッシ級を本気で獲りに行き、クラブの価値を世界基準に押し上げることもできる。堀江氏はそのように主張している。

「そこにドカンと投資して、クリロナだって引っ張ってくることができるわけです。お金をかければ。そうすれば、浦和レッズのワールドツアーができるんです。『あの浦和レッズがジャパンからやって来た』と。すごく単純な話。俺がJ1の経営者だったら、絶対にやりますよ。上場(現在はJリーグで認められている)して、外部から資金調達して」

 そこで今治を運営する岡田氏は「ウチの経営やる? いいよ」と、堀江氏をスカウトしている。

 つまり、Jリーグはチームのスタイルに合った選手の強化にのみフォーカスが行きがちだ。果たして、それがクラブを高めているのか。クラブの「価値」を上げる選手を獲得すべきで、スポーツ界は「金次第」でそれができてしまう。であれば、Jリーグは30年の歴史を積み上げ、一つのブランドも確立できた浦和レッズが、スーパースターを、なんらかの形(例えばメッシがストック・オプションも契約に盛り込んだと言われるように)で引っ張ってくれば、世界のクラブになれる――と力説している。

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 ロナウドはやや価値を下げつつあるが、メッシであれば……そのプレー観たいと思う人は日本にもまだまだ相当にいる。堀江氏のような発想を、よしやってみよう、と思える経営者は現れるのか。リーグやクラブのやや古い体質など、むしろJリーグは閉鎖的になりつつあるだけに、世界に挑んでいくには、まだまだ課題も多そうだ。

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