元日本代表DF太田宏介が今季限りで引退を発表。最も思い出に残る試合は? 町田でキャリア18年目、「横浜FCでの1年目から練習についていくだけで精一杯だった」
FC東京での太田宏介。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「18年間、本当に悔いなくやり切りました」
J2リーグFC町田ゼルビアの元日本代表DF太田宏介が10月3日、今シーズン限りで現役引退すると発表した。
レフティの左サイドバックである36歳の太田は、今シーズンでキャリア18年目。横浜FC、清水エスパルス、FC東京、フィテッセ(オランダ)、名古屋グランパス、パース・グローリーFC(オーストラリア)、そして町田でプレーしてきた。日本代表として2014年のブラジル代表戦など7試合に臨んでいる。今季はリーグ5試合、天皇杯1試合に出場。
太田は2019年頃から35、36歳に引退をすると決めてプレーしてきたという。そして今季を迎えるタイミングで、この1年で引退すると覚悟を決めていたそうだ。
太田は次のように語った。
「僕のキャリアはJ2の横浜FCからのスタートでしたが、本当に練習についていくので精いっぱいでした。ボールをもらうのも怖くて、そんな自分がここまでのキャリアを築けました。いろんなチームで、どこでも自分なりに頑張ってこれた。そういったところで自分のキャリアに満足できました。18年間、本当に悔いなくやり切ったと思えたので、今シーズンを最後の1年にしようと決めました」
また、一番思い出に残る試合として、2015年5月2日に味の素スタジアムで開催された川崎フロンターレとの多摩川クラシコを挙げた。大久保嘉人に先制点を決められたが、71分に自身のフリーキックで同点として、さらに88分に再び太田のFKから武藤嘉紀(現・ヴィッセル神戸)の決勝点をアシストした(FC東京が2-1で勝利)。
「会場の雰囲気も最高でしたし、武藤選手が海外移籍する前のプレッシャーのかかるなかでイメージ通りのゴールができました。あのアシストは今までのたくさんの中でも嬉しいアシストでした」
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町田は現在リーグ首位に立つ。太田は初のJ1昇格を置き土産にしてスパイクを脱ぐことを、現役最後の目標に掲げた。